明日ね ページ10
「はー、おいしかった」
『おいしかった!ありがとう隼くん』
「いーえー」
ふたりでラグに座って
なんにも喋らないけど
それはそれで好きな時間
『ふふ』
「なになに」
『なんでもないよ』
「今日、変だよ」
『そんなこと…』
ん?
「なに」
『ねぇ、外うるさくない?』
「え?」
立ち上がってふたりで玄関に近づく
「はーやーとおー」
「来ちゃったー」
「あれ?いない?」
「いないんじゃない?」
「ちょっと静かにしてよ」
隼くんがゆっくりドアを開ける
「玲於?」
『え!玲於くん?』
「いたいー」
『ごめん』
勢いあまって隼くんに強めにタックル
玲於「Aちゃん!」
『ちょ、隼くんごめんね、あの、』
壁になってて見ずらい隼くんをちょっと押しのける
「用事はなんですかー」
涼太「遊びに来た、突然」
「いや、ほんとに突然ですね」
亜嵐「俺も来たよー」
『うわ、亜嵐くん!』
亜嵐「毎朝電話ごめんねー」
「えー、じゃあとりあえず今そっち開けますね」
亜嵐「えー、もうその部屋でいいよー?」
いや、亜嵐くん
さすがにそれは
「俺もちょうど戻るつもりだったんで大丈夫です
これ、よいしょ、鍵です」
隼くんの手から華麗に鍵が放たれる
玲於「よいしょ、開けてるよ?」
「うん、俺もすぐ行くから」
バタン
「じゃあ、そういうことだから」
『う、うん』
「お邪魔しましたー」
『また明日ね』
あ、明日とか勝手なこと言ったわたし
まあ、いっか
「明日は7時ね」
『やだ、起きる努力してよ』
「今日もありがとう」
『え?』
「たぶんこのあと叩けないから」
って言って
寝室のベットを人差し指でさす隼くん
『あぁ、どういたしまして』
「では!また明日!おやすみ」
『おやすみなさい』
ゆっくり閉まったドアを確認して
『よし、明日は7時ね』
……ってわたしこそ
起こす気満々なんだけど
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作者名:はるまき | 作成日時:2018年4月17日 19時