幸せを運ぶ鳥はどこですか。2 【名探偵コナン】

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ベルモット side



流れ行く車窓から見える、東都の夜景をぼんやりと見つめる。



思い出すのは、昼の出来事。


たまたま入ったラーメン屋で相席になった、一般人の女子高生…Aの姿。




『うんっまぁ！』



花が咲いたように朗らかな、可愛らしい笑顔を浮かべたA。



私の話に、目を輝かせたり、眉を潜めたり、ころころと変わっていく表情を浮かべながら一生懸命になって聞いてくれる彼女に、どうしようもなく頭を撫で回したい欲求にかられた。



今度会ったときは、欲求の赴くままに撫で回してあげよう。



どんな表情を浮かべるのだろうか。


やめて、と嫌がる？それとも、照れて顔を真っ赤にするのかしら……どんな表情にしろ、きっとそれは私の心を満たしてくれるもの。



「っふふ」

「なにか面白いことでも？」

「えぇ、とっても」



ジンには知られたけど、この隣の男はもちろん、他の奴等にだってAの事を教えるなんて死んでも御免だわ。



「ほぉ……」

「詮索はやめてちょうだい、これは私のプライベートのことよ、バーボン」



制するように横目で男を見れば、わざとらしく肩を竦めた。




＊



ジン side



「兄貴、どうしたんですかい？急に段ボールに酒なんて詰めだして…」


「酒を飲ましたい奴が出来てな」


「っ！！」




息を呑むウォッカに思わず笑いが漏れる。



どうしようもなく酒を飲ませくなったのだ。


だがその酒はすべて、俺が選ぶものがいい。


酔わせ、どろどろになるアイツを貪りたくなってしまったのだ。



「……ックク」



想像しただけで心が穏やかになる。


ベレッタを放った時のような充足感と満足感に似ている。



AA……楽しみだなぁ、これから。





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