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10-3* ページ7

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萩原 side




「あの、どうかされましたか…?」



不安げに見上げてくる姿に、心臓が鷲掴みにされる。


つい一時間前に目が覚め、AAと名乗ったこの少女に一目惚れしてしまった。
いやアラサー手前で一目惚れって俺……。
だけど、酒の酔いを差し引いても、Aちゃんを見た瞬間に全身の血が沸き立つのを感じたのは間違いない。
松田と伊達の奴め、もっと早くにAちゃんを紹介してくれても良かっただろ!!


女神かのように見ず知らずの俺にまで優しくしてくれ、おにぎりを作ってくれ、コーヒーのお代わりまで気を使ってくれた。


キッチンへと向かう後ろ姿に、俺は無意識に追いかけていた。



「は、萩原さん?」

「へ!?あ、えっと、あの、水、貰えるかな?ちょっと、頭が痛くて……」

「もちろんです、そこに座ってて下さい」

「あ、ありが、とう……」



椅子へ座るのを促すように、そっとAちゃんの手が俺の背中に添えられる。


あ、やばい。


一生、背中洗えない。




「あの、大丈夫ですか?」

「え、!?な、なに、が!?」

「いや、さっきから息が荒いような…もしかして熱が」

「大丈夫!!!!大丈夫だから!!!!俺に触らないで!!!!」




しまった。



Aちゃんの方を見れば、手を伸ばしかけたままの姿で固まっていた。



やばいやばいやばい。




「いや、これは、その、違くて」

「すみません…急に失礼でしたね、初対面の方の額に触ろうとするなんて」

「いや違うんだ!!!Aちゃんみたいな女神の白い手で額に触られたりでもしたら、本気で天に召されちゃうっていうか、Aちゃんの美しい綺麗な手が俺ごときに触れて穢れるのが嫌っていうか、いやでも触られて浄化されたい気持ちもあって…っあぁやばい、俺、ど、どうしよう、心臓が、っ」


「………」



目の前にたつAちゃんの目が、さっきの優しいものではなく、冷たいものになった。
それさえも嬉しくて思わず息が荒くなる。

Aちゃんは無駄のない動作で水の入ったコップを俺の前に置くと、自然な動きで俺と距離を置いて、にこりと笑った。




「元気そうで、良かったです」




俺、完全にやらかした。



それでも、Aちゃんの笑顔にまた、ぶるりと歓喜したように身体が震えた。





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ふらんすぱん - 応援してます!頑張ってください!! (4月13日 20時) (レス) id: 37d11ec695 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊 (3月27日 21時) (レス) @page8 id: 0017f58385 (このIDを非表示/違反報告)
そらね - イメ画描きたいので夢主ちゃんと湊くん、聖山くんの細かい容姿を教えていただきたいです! (2022年4月22日 18時) (レス) @page8 id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
そらね - 萩原にめっちゃ笑いました...とっても楽しいです!更新お願いします!!! (2022年4月19日 20時) (レス) @page8 id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 萩原さんある意味笑えてくるんだが (2022年3月6日 22時) (レス) @page8 id: 70da419123 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水梨リンゴ | 作成日時:2020年4月24日 0時

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