1-4* ページ4
＊
コナン side
運命だと思った。
前から歩いてきた人が、高校入学当時からずっと憧れてた人だったなんて。
遊んだこともなければ話したこともない俺に、ましてや小学生の姿になった俺に気づくはずがないその人は、俺の横を通りすぎて行ってしまう。
薫ってきた蜜柑のような甘い匂いに、どくりと心臓が脈打つ。
AA先輩。俺の愛しい人。
気づけばA先輩の後を追いかけていた。
書店……洋服屋……最後に入ったカフェの店は怪しまれないように外の窓ガラスから見る。
あぁ、なんで、そんなに可愛いんだよ。
時折、顔をしかめながらスマホを操作する。
その横顔は相変わらず可愛くて、凛々しくてずっと見ていられる。
あ、ジュース飲んだ。
そうだよな、あんだけ歩いたんだもんな。
喉乾いてるよな？
こくり、こくりと上下する喉に、思わず生唾を飲んでしまう。
高い位置で髪を括っているせいか、綺麗な首筋が見えて……あぁ、今すぐ顔を埋めたい。
小さな手を絡めとって、握りしめたい。
「A……ｯ……」
名前を呼ぶだけで幸せな気持ちになる。
二三口だけしか飲まなかったA先輩は、またスマホを操作する。
だめだろ？もっと飲まないと。
倒れたら他の奴等に触れられる…。
そんなこと、絶対に許さねぇ。
席を立ったのを見計らい、すぐに店に入る。
近くに居た店員にA先輩の席を指差して、弟だから迎えに来たと言えば快く案内してくれた。
暫くすると、周りの視線が散る。
ポケットから小瓶を取り出す。
博士から貰っていた惚れ薬の粉。
飲み終わった後、10秒間見た相手を好きになってしまうというもの。
とはいっても約五時間くらいしか作用しない。
だが十分だ。
大事なのは、その気持ちを芽生えさせて自覚させるところだから。
ジュースに粉を入れてマドラーでかき混ぜる。
A先輩が帰ってくる気配がする。
笑いが抑えきれない。
さて、まずはA先輩の友達だと押しきろう。
覚悟してくださいね？A先輩。
俺から逃げられると思わないでくださいね。
目の前に座る、真っ青な顔をしたA先輩に笑いかけた。
＊
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 472人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そらね - なんだかんだで夢主ちゃんの心配をしてる感じの湊くん、素敵です！ (2022年4月22日 18時) (
レス) @page32 id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
水梨リンゴ(プロフ) - ユキさん» お目通しいただきありがとうごいます。ヤンデレ尊いですよね！頑張ります！ (2020年4月24日 15時) (レス) id: 6e3f3ba37f (このIDを非表示/違反報告)
水梨リンゴ(プロフ) - イアデビルさん» お目通しいただきありがとうごいます。頑張ります！ (2020年4月24日 15時) (レス) id: 6e3f3ba37f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はあヤンデレ尊い……更新頑張ってください！ (2020年4月24日 11時) (レス) id: 78a4c2c60e (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ好きです更新頑張ってください！ (2020年4月24日 10時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水梨リンゴ | 作成日時：2020年4月17日 10時
