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＊
青い薔薇が、一輪だけ花瓶に生けられている
黒い薔薇が、一輪だけ花瓶に生けられている
対になるように机上に置かれている二つ
透明な硝子で造られた花瓶は、美しい彫刻が繊細に施されている
花瓶の淵は、月明かりのような白銀に輝いている
透き通る水が、姿をうつす
幼いときの姿
私は、この光景を知ってる
何度も何度も……何度も見てきたから
水に反射して見える、後ろにいる子の姿
黒の髪、黒の瞳
あぁ、そうだ
私、なんで忘れてたんだろう
だって
昔、私は
「んっ………」
…ここ、どこだろ。
知らない部屋だ。
私、一体……。
そういえば、蘭ちゃんと話してて、帰ろうとして眩暈がして、それで抱えられて…。
「っ」
ふと横を見て息を呑んだ。
気持ち良さそうに蘭ちゃんが寝ている。
びっくりしたぁ…。
……なんか、素直な寝顔を見てるとこっちの毒気が抜けてくる。
あんな気味悪い言葉をいう子には見えない。
「Aお姉さん、おはよ！」
「っ、……コナン君、いつも思うんだけど急に出てこないで、びっくりするから」
「え？声かけてるよ？」
「………」
だめだ。この子、本当に会話にならない。
いつの間にか目の前に座るコナン君に溜め息がでる。
寝ている女の上に乗っかるってどうなの。
小学生でも許されないぞ。
……というか、いつまで見てるつもりだ。
軽く睨むが、コナン君は動じない。
むしろ近づいてくる。
え、ちょ、やだやだやだ！！！
逃げようにも両サイドは壁と蘭ちゃんに包囲されてるし、起き上がろうにもコナン君が乗っているから無理だ。
しかも思うように身体に力が入らない。
するり、と頬を撫でられる。
「Aお姉さん、悲しい夢でも見たの？」
「……え？」
「涙の跡がある」
その跡を辿るように、コナン君の指が動く。
なんだかそれが擽ったくて、鳥肌がたって、慌ててコナン君の手首を掴んで離す。
「嘘いわないで」
「なんで嘘だって思うの？」
「私、夢は見ないから」
「え？」
「だから、私は夢を見ないの！ほら、分かったら降りなさい！」
「うわぁ！」
両脇を抱えて横にうつす。
ぐっすり寝てるのか蘭ちゃんは起きない。
起こさないようにそっと布団からコナン君を下ろし、私も降りる。
蘭ちゃんの身体を支えて、布団に寝かせる。
＊
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そらね - なんだかんだで夢主ちゃんの心配をしてる感じの湊くん、素敵です！ (2022年4月22日 18時) (
レス) @page32 id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
水梨リンゴ(プロフ) - ユキさん» お目通しいただきありがとうごいます。ヤンデレ尊いですよね！頑張ります！ (2020年4月24日 15時) (レス) id: 6e3f3ba37f (このIDを非表示/違反報告)
水梨リンゴ(プロフ) - イアデビルさん» お目通しいただきありがとうごいます。頑張ります！ (2020年4月24日 15時) (レス) id: 6e3f3ba37f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はあヤンデレ尊い……更新頑張ってください！ (2020年4月24日 11時) (レス) id: 78a4c2c60e (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ好きです更新頑張ってください！ (2020年4月24日 10時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水梨リンゴ | 作成日時：2020年4月17日 10時
