手下と生活 10 ページ13
｢…ふぅ。完了ー。｣
洗面所から、風呂場まで、隅々を洗った。
入るかどうかわからないけど、一応、湯船にお湯を出し、ためていく。
現在22時。相当遅くなってしまった。
私は一度背筋を伸ばして、リビングへ戻った。
すると、テーブルの上は、綺麗に片付けてあった。
｢あれ？誰か片付けたの？｣
｢私が片付けました。｣
台所から出てきたのは、アップルさんだった。
いつも着ている黒のコートを脱いで、シャツだけの状態で、袖を巻いている。
｢洗わなくてもいいのに……｣
｢いえ…料理などは手伝えないので、これくらい。｣
水に濡らした手をタオルで拭き、私に近づく。
私が目に付くのは、シャツの袖。
…私、相当の家事馬鹿だったらしい。
｢あぁ…袖が、皺が…｣
｢え？あ、大丈夫ですよ。このくらい…｣
｢だめですよ。てか、私が皺見るのが嫌なんですよ。しわしわ、キモい。｣
私はアップルさんの袖の皺を伸ばしていく。
これ洗って皺直さないと、私の気が済まない…。
これは洗ってもらおう。いや、洗わす。
｢あの……A？｣
｢はい？…っと……｣
真近にみえる美形。青いクマが目の前に見え、目の視線が重なり合う。
私も一応女なので。照れる。相当照れる。
｢えと、近く、ないですかね？アップルさん。｣
｢あぁ。すみません。癖で。｣
｢癖？｣
｢マスターに、こうすれば皆が虜になると言われましてね。｣
｢はぁ……｣
そういえば彼らはこちらの人間をヴィランズの世界へリクルーティングするために来ているのか。
なんでも手は使うと……
やるな。これは誘われるわ。
｢まぁ、とりあえず、離れてください。私、ご飯食べます。｣
｢なら、私も。｣
｢え？食べたんじゃ？｣
｢一人じゃ寂しいでしょう？待っていました。一緒に食べませんか？｣
｢へ……｣
ヴィランズとは思えないほどの優しい微笑みが私に向けられた。
別に、一人は慣れているのだけれども。
昔から、私の両親は出張三昧でいつも一人でご飯は食べてたから。
慣れたと思ったけど……
｢…ははっ…｣
｢？A…？｣
｢ありがとうございます。アップルさん。｣
一緒に食べましょう、その言葉がこんなに嬉しいなんて。
｢い、いえ………｣
｢顔赤くないですか？｣
｢私は林檎ですから。｣
｢？ま、食べましょう。｣
9月13日。手下との生活、開始。
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瞳美 - 優美・・・お姉ちゃんの優香とあたしの瞳美を混ぜた言葉みたい・・・おえええ (2016年7月18日 13時) (
レス) id: 4f655679ab (このIDを非表示/違反報告)
ウメ - いえいえ。 お力になれて良かったです。 (2015年11月20日 23時) (レス) id: eae017b56e (このIDを非表示/違反報告)
未渕(プロフ) - ウメさん» 誤字ありました！報告ありがとうございます♪ (2015年11月20日 23時) (レス) id: 5bf8c8df7a (このIDを非表示/違反報告)
ウメ - 大変失礼だとは承知しているのですが、３３に誤字がありませんか？本当に失礼なことをコメントに書き込んでしまいすみません。 これからも楽しく読ませて頂きますね♪ (2015年11月20日 23時) (レス) id: eae017b56e (このIDを非表示/違反報告)
未渕(プロフ) - エイトフット様愛してるさん» コメありがとうございます！私はアトモスは見れました！朝から張ってましたよ！ (2015年11月19日 6時) (レス) id: 5bf8c8df7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未渕 | 作成日時：2015年10月22日 23時
