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愛が欲しいと猫は乞う(W青) ページ3
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本田Aは、猫みたいな人だ。
飄々としていて一人でも生きていけそうなのに、
かと思えば人懐こい笑顔を見せてくれる。
未だに本田のことが読めない時が多々ある。
今だって、急によく分からんなぞなぞを出してくるし、こっちは真剣に答えとるのに楽しそうに笑ってる。
ほんと意味分からんやつ。
そんな本田の一挙一動全てに目が離せないでいる自分がいるのは確か。
そして友達以上を望んでいる自分がいるのも確か。
でも、彼女は俺の付かず離れずの距離感を気に入っているため、
まだそこから先に踏み込めずにいる。
きっと猫みたいな彼女のことだから、急にその距離を縮めてしまうと警戒して離れていってしまう。
だから今は少しずつ少しずつ安心感を与えて、
警戒心を解いてる最中。
ほんまの猫みたい。
俺がそんなことを考えているとは微塵も思っていない彼女は、今日も残酷な約束を取りつけようとする。
やから、これは俺なりのせめてもの抵抗。
「藤井くん、一生友達でいてね。」
「それは無理。」
「酷い！」
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作者名：うにこ | 作成日時：2021年1月17日 23時
