【A3!】あの子の攻略はウルトラハードモード【摂津万里】

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月曜日。
私は学校に到着するといつも通り自分の教室へ向かう。
下駄箱でローファーから上履きに履き替えているとふと耳に入る会話。
3年生側の下駄箱から声が聞こえてくる。


「なぁ万里って結局うまくいってんのかな」

「あ〜･･･城本Aだろ？
軽く狩ってくるとか言ってたけどどうなんだろうな？」

「結構ガード固いだろうし万里も苦戦してんじゃね？」

「ハイスペック万里が？
まぁ付き合っても今まで通り飽きたら捨てるんじゃねの？ははっ
あいつ特定の女作らねぇし」

「うわ〜イケメンはやることちげぇな〜
まぁ今回も遊びなんだろうな〜」


先輩であろう二人組の男子生徒はケラケラ笑いながら教室へ向かっていく。
私はそのままその場でしゃがみ込む。



全部嘘だった


あの時声をかけてくれたのも

私に優しく笑いかけてくれてたのも

中庭で突然キスしたのも

頭を撫でてくれたのも

遅い時はいつも家まで送ってくれたのも

楽しく休日デートに誘ってくれたのも



･･･全部遊びだったんだ･･･



気づいたらぽろぽろと涙が流れていた。
私はすっと立ち上がると上履きを脱いでもう一度ローファーを履く。

学校で授業を受ける気にはなれない。
私は逃げるように学校から出た。


俯きながらを流しながし正門を抜ける。
すれ違う生徒達から好奇の目で見られるけどそんなのどうだっていい。






「･･･あれ？Aちゃん？
なに？ガッコサボんの？」


そこにいたのは今一番会いたくない人。


『･････っ』


私は無視して彼の横を通り過ぎようとする。


けどそれは許されなくて腕を掴まれてしまう。


「どうしたんだよAちゃ･･･ぇ、泣いてんの？」


万里先輩は驚いたのか目を見開いている。
掴まれた腕はまだ離しもらえない。


『･･･離してください････』

「それは無理
なんで泣いてんのか理由言わなきゃ離さねーよ」

『･･･理由なんて･･･っ･････離してっ！』


私は思い切りその腕を振り払う。
そして私はそのまま歩き出した。






「おい!待てって！」

後ろから先輩が追いかけてくる足音がする。
なんで･･･そこまでするの･･･


『来ないでください！！』

背を向けたまま私は言う。
すると先輩の足音が止まった。


私は再び歩き出す。


すると当然後ろから思い切り抱きしめられる。
ふわりと香る彼の匂い。



『来ないでって言ったのに･･･っ』

私は涙が止まらなくなる。

「･･･無理って言ったじゃん」

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