画面越しの君 (ページ1)

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父は作詞家

母は有名女優

兄はモデル

姉は有名バレリーナ

え、私？

私は．．．

ナオ「ちか、おはよ」

『おはよ』

ナオ「見たよ、この間のやつ」

『あー、あれね。どうだった？』

ナオ「私的には好きだけど．．．あんたは？」

『ん？女優が超失敗。続編なんて絶対やるもんか』

ナオ「やっぱあの人って性格悪いの？」

『性格悪いだけならまだまし。下手くそなくせして上から目線、棒読み、泣けない．．．あー、思い出すだけでイライラする』

ナオ「まあまあ。でも大ヒット満員御礼！じゃん？」

『あははははーーーー、見る目ないやつばっかなのよ』

山田ちか

17歳

高校２年

趣味、映画鑑賞

父は作詞家

母は有名女優

兄はモデル

姉は有名バレリーナ

そう、私の家はいわゆる芸能一家というやつで

私？

私は【映画監督、脚本家】

嘘だと思う？

残念ながら全部本当の話

けど私の本当の姿を知ってるのは赤ちゃんの時から隣にいた親友のナオだけ。

まだ学生ということもあり、私が元々目立つことが嫌いなため

【映画監督、山田ちか】

の存在は顔出しNGはもちろんのこと

声、顔、シルエット

私の存在すべてを公共の電波にはあげてはならない。

これは業界での暗黙のルールとなっている。

昔、アルバイトの子に写真を撮られたが

まあ私の事務所は大きいところのため、うん。

ご想像にお任せしますって感じ

私もめんどくさいから詳しくは聞いていない。

父と母以外は全員が１人暮しをしている。

おっと。私の自己紹介はここらへんで。

この私の隣にいる親友ナオ

彼女はごく普通の女の子

というかまあ、少しオタクなんだけど．．．

『あ、ナオ。今度あのー、ほら。あの人が主役の新しい映画。私アシスタントと知り合いだから撮影に混ざることになったよ』

ナオ「え、まさか．．．。ニノのやつ！？」

『そうそう。その人』

ナオ「ええええええ！！！！いいな！ね！サイン！」

『できるか！そんなこと。』

なんのオタクかは、このとおり

大のジャニーズファン

私が業界で働き出した時、何か言われる離れてしまうかと覚悟をしたが

なんとこの子は

ナオ「え、それって私にもチャンスじゃん。知り合いになれるよね、ね？」

さすが昔からの親友．．．

私をなんだと思ってるのか．．．。