構ってください降谷さん【降谷零】新作予告の為の更新

◆34.Where...？ ページ35

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降谷「通りで俺がどれだけ仕事で罵詈雑言を言っても、…こうして尻尾振って擦り寄ってくるわけだな。」


｢…んっ……//｣






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褐色の指が、意味ありげに私の頬を撫でる。







ｽﾙﾘと髪の毛をすくって、そこにキスを落とされたら、直接肌には触れてないはずなのにﾋﾞｸｯっと肩が震えた。





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｢…尻尾……なんか…振ってない…です｣


降谷｢…どうだか？｣








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意地悪そうに笑う彼の顔は、先ほどの可愛らしくいじける姿とは別人だった。









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や………、やばい


完全にいつも通り主導権が向こうに移ってる。






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というか…、私が主導権握れていた瞬間など、ほんの一瞬だった訳だが……、









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「や…、やっぱり優しい安室さんの方がすきですっ…！」






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このまま言われっぱなしは悔しいのなで咄嗟にそう言うと、降谷さんの顔がムッとなった。








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降谷「…あんな上っ面の優男のどこがいいんだ」

「もう、自分に妬かないでくださいよ…(笑)」







降谷｢…妬いてなどいない、ただお前のあからさまな浮気発言が聞き捨てならないだけだ。｣




｢浮気…って(笑)

安室さんは降谷さんじゃないですか｣









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降谷｢……あんなのは俺じゃない……、Aと一緒にいる時の俺が、本物の俺なんだ…｣






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ぎゅぅ…っと抱き締められるその力が、いつもより少し弱い気がした。







さすがのこの人でも弱ったり疲れたりするんだなぁ…って、当たり前のことだけど。



トリプルフェイスを完璧に演じきっている彼だが、たまに本物の自分を見失いそうになるのだろう。








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私といる時は、素の“降谷零” でいられる、と言ってくれていたのに、

“安室さんの方が好き” という発言は少し無神経だったかもしれない…、と反省した。









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