構ってください降谷さん【降谷零】新作予告の為の更新

◆28.ライク・ア・ファーザー ページ29

*

*

*







｢ポアロ！行ってもいいですか？｣







.








.








降谷｢…ダメだ。｣



｢なーんーでーでーすーか！

私だって安室さんのコーヒー飲みたいです！超絶優しくてJKに人気の安室さんに会いたいですっ！｣



降谷｢ほー、普段の俺は優しくないと？｣

｢…い…いはいれふ……、｣






.







朝からブラックな笑顔の降谷さんに、頬を思いっきり引っ張られる。



…こういうことしてる時点で優しくないじゃないですか！いや、そんなあなたも好きだけど！






.







.








降谷｢お前、絶対ボロが出るだろ。

せっかく上手いことやってるんだ。
このまま難なくミッションを終えたい。

結果、お前は来ない方がいい。｣




｢大丈夫ですよ！私だって公安です。降谷さんのお仕事の邪魔はしませんから…！｣








.









お願いします…！
と手を顔の前で合わせて頼み込むと、

はぁ…、と大きなため息をついた降谷さん。








.








.









降谷｢…そこまで言うなら勝手にしろ。

ただ、昼時の混んでる時間は避けること。
来るなら夕方とか、人の少ない時間帯に来い。

くれぐれも身分を謹んで行動すること。



食事を終えたらすぐ帰れ、
…あと他の人様に迷惑かけないこと。

帰りはあまり遅くならないように…、あ、来る時には連絡しろよ、それから…｣





.






｢……ふふ…っ(笑)｣


降谷｢………なに笑ってんだよ｣









.









次々に出てくる注意点。

しかも最後の方はただの社会マナーじゃないか。
子供じゃあるまいし…、(笑)




心配性過ぎる彼に思わず笑いが零れた。







.








.








｢いや…、なんかお父さんみたいだなって(笑)｣

降谷｢…なんだと｣








.









思わず思ったことをそのまま口にすると、
ムッとした表情になる降谷さん。





.






なにかまずかったか、と思案していると、

頬にチュ…っと軽くキスを落とされた。








.









.









降谷｢…お父さんは、こんなことしないだろ｣

｢は……、っ…は…い…｣









*

*

*

◆29.念願のポアロ→←番外編 《年長者の微笑み -K-》

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す