◆27.手加減 ページ27
*
*
*
「……あれ、降谷さん…?」
.
朝目が覚めると、隣で寝ているはずの彼の姿がなかった。
今日は私と同じく午後出勤だったはずなのに…、
なんて思いながら、寝室を出てみると、リビングの方から美味しそうな甘い匂い。
.
降谷「思ったより早かったな。」
「おはようございます。
あっ…、朝食なら…私が用意したのに…!」
降谷「ああ…、今朝はベットから起き上がれなくなってるかと思って。」
.
“昨日の後遺症で”
とニッコリと笑う降谷さんとは対照的に、昨夜のことを思い出して耳まで赤くなってしまう私。
.
「…ば…っ…馬鹿なんですか……っ!//」
降谷「その様子じゃ平気そうだな。
明日も仕事だからと少し手加減してやったがその必要もなかったか。」
「て…っ…手加減…!?」
.
…あれでか、と思った。
昨夜の降谷はさながら野獣のようだった。
まるでマーキングをするかのように執拗に身体を擦り付けられ、これでもかと言うほどドロドロに甘やかされた。
いつもより数段激しい行為に、
あぁ…、これが彼の本気なのか、と確信していたというのに、
あれでもまだ手加減されていたなんて……。
.
果たして、彼が本当の本気を出したら、私はどうなってしまうのだろうか。
.
.
降谷「ほら、フレンチトーストだ。冷めないうちに食え。」
「…、」
降谷「どうした?」
.
その彼の背中にぎゅ…っと抱き着いてみる。
.
.
降谷「A?」
「…いつか、手加減なしの…、降谷さんの本気を見てみたい……です。」
.
降谷「……よし、休むか、今日。」
「……はっ…や、休みませんよ……!ってか今日は無理ですよ!今日は…!」
降谷「なに焦ってんだよ。
仕事休んでするわけないだろ。…ほら、早く食え。」
.
ジトー…、と冷たい視線に、
あ…、からかわれた……、と気づいたが、もう遅い。
.
.
降谷「……ったく…、あんま煽るなっつーの…」
*
*
*
番外編 《年長者の微笑み -K-》→←◆26.人が一生に鳴らす心臓の音
2655人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - 甘々降谷さんありがとうございました。大好きです! (2022年5月20日 20時) (レス) @page38 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - この作品は何度も読み返してしまいます…!主人公もちょっとアレですが、主に降谷さんが悪い感じの拗れてる話大好きです!完結してからちょっと時間は経っちゃってると思うのですが、番外編や続編など、読みたい〜!って思っています! (2018年9月2日 1時) (レス) id: c9e037f993 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうと(プロフ) - はじめまして、素敵なお話ありがとうございます!正直言うと私は原作沿いの方が好きなんですけど、このお話は本当に大好きって思えるくらいでした。夢主もキャラが定まってて良かったので、甘鞠さんを追いかけたいと思い先ほどお気に入り作者登録しました(笑) (2018年6月30日 6時) (レス) id: 8103d530f2 (このIDを非表示/違反報告)
甘鞠(プロフ) - あかりさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです(´˘`*) (2018年6月17日 22時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
甘鞠(プロフ) - マイさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!番外編など、なにか思いついたら書こうかなと思っているのでその時はよろしくお願いします! (2018年6月17日 22時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:甘鞠 | 作成日時:2018年5月15日 23時