構ってください降谷さん【降谷零】新作予告の為の更新

◆24.思考回路を溶かす媚毒 ページ24

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…ﾊﾞﾀﾝ、






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ドアが閉まると同時に、唇を塞がれた。






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何事かと頭を真っ白にさせているうちに、ｽﾙﾘと侵入してきた彼の舌に、余すとこなく口内を舐めとられる。


ｿﾞｸｿﾞｸ…っと痺れるような感覚が背筋に走って、腹が立つほど上手いキスの感覚に溺れる。







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えっ…と、なんでこうなってるんだっけ…？

私達、喧嘩してたんじゃなかったっけ……？





話したいこととか、謝りたいこととか、たくさんあるはずなのに、全く頭が追いつかない。


彼のキスには思考回路をﾄﾞﾛﾄﾞﾛに溶かす毒が入っているのでは……？と疑ってしまうほど。





背にはドア、後頭部には彼の大きな手で完全にロックされていて、逃げることなど出来ない。






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｢…っ……はぁ…ｯ…、ぁ…｣







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こんな、クラクラするほど甘美なキスは初めてだ…。

彼の本気にちょっとだけ触れたような気がして、心臓がバクバクとうるさく鳴る。






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唇が離れると、ﾄﾛﾝ…、とした顔の降谷さんと目が合って、そのあまりの色香に、ぶわぁっと顔が熱くなる。

なんだか恥ずかしくて見てられなくなり、目をそらすと同時に、身体が彼の匂いに包まれた。






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……あぁ、いつもの降谷さんの匂いだ。








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降谷｢……無事で良かった…。｣







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私の肩に、ﾄﾝ…、と額をくっつける降谷さん。



今日初めて、ちゃんと私に向けられたその言葉が、

あまりに、優しくて、甘くて、
本当に心配してくれていたんだなぁ…って、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。







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降谷｢…ちゃんと謝りたい。
言い訳に聞こえるかもしれないが…聞いてくれるか…？｣







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不安気な顔。


指の先で優しく頬を撫でられて、“謝らなきゃいけないのは私の方なのに…” って彼への愛おしさが、涙となってﾎﾟﾛﾎﾟﾛと溢れてくる。







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