◆23.待ち人来たる ページ23
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「新一くん…誰か来………………、」
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なかなか戻ってこない新一君の様子を見に玄関に向かうと、
そこには、
私の待ち焦がれていた人が立っていた。
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“……A、帰るぞ”
大好きな声でそう言われて、涙が出そうになった。
でも、合わせる顔がなくて、新一君の背中に隠れてしまう。
ひどいワガママを言った、という事実は変わらない。
別れ話を切り出すために連れ戻しに来たのでは…?と思うと身体が動かなかった。
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新一「Aさん、安室さん、迎えに来てくれましたよ?」
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…でもこれ以上、
新一君を私達の揉め事に巻き込むのは申し訳ないと思い、恐る恐る、降谷さんの方歩み寄る。
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「…ぁ、あの…降谷さ…」
降谷「新一くん、お世話かけたね。
今度お店でなんかサービスするから。」
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あ…、全然こっち見てくれない。
…けど、
ギュッ…っと優しく掴まれている右腕が、
“話なら後で聞いてやるから、今は黙ってろ”
って言われているみたいだったから、今は大人しくしていようと思う。
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「…新一くん…、色々ありがとう」
新一「いえ、頼ってくれて嬉しかったです。」
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新一君にお礼を言って、工藤邸から出て、そのまま早足で繋がれた手を引っ張られるように歩く。
私は、たまらず気になっていた事を彼に問いかけた。
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「あっ……あの、降谷さん……!
…手…」
降谷「…なんだ。」
「手、離した方がいいんじゃないですか……?外、ですし…」
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外に出たら、当然離されると思っていた手。
だって私達公安警察だし、外でこういうことしない方がいいかな…って、
今まで手繋いで歩いたりとかは絶対しなかったから。
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降谷「…嫌だ、」
「…へっ……//」
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降谷「…また逃げられたら面倒だ。
…早く帰るぞ。」
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やっち(プロフ) - 甘々降谷さんありがとうございました。大好きです! (2022年5月20日 20時) (レス) @page38 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - この作品は何度も読み返してしまいます…!主人公もちょっとアレですが、主に降谷さんが悪い感じの拗れてる話大好きです!完結してからちょっと時間は経っちゃってると思うのですが、番外編や続編など、読みたい〜!って思っています! (2018年9月2日 1時) (レス) id: c9e037f993 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうと(プロフ) - はじめまして、素敵なお話ありがとうございます!正直言うと私は原作沿いの方が好きなんですけど、このお話は本当に大好きって思えるくらいでした。夢主もキャラが定まってて良かったので、甘鞠さんを追いかけたいと思い先ほどお気に入り作者登録しました(笑) (2018年6月30日 6時) (レス) id: 8103d530f2 (このIDを非表示/違反報告)
甘鞠(プロフ) - あかりさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです(´˘`*) (2018年6月17日 22時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
甘鞠(プロフ) - マイさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!番外編など、なにか思いついたら書こうかなと思っているのでその時はよろしくお願いします! (2018年6月17日 22時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘鞠 | 作成日時:2018年5月15日 23時