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46.最期の音 ページ49

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煉獄さんは、最期に竈門くんに言葉を残した。


竈門くんへの言葉と、家族への言葉。



「俺は信じる







君たちを信じる」



竈門くんは苦しそうに泣いた。

煉獄さんは、全てを言い終えたのか私に顔を向けた。



「A


俺は君の弱いところも強いところも




全てを尊敬している







だから自信を持て





Aは強い」




「何をッ...言って...ッ...」






最期まで、この人は人の事を考えている。

心が締め付けられる。



ありがとうと、笑って、





彼は息を引き取った。



声を我慢できずに泣いた。





煉獄さんに突き飛ばされたあの時、





煉獄さんは言った。









「生きろ」








ゆっくりと、言った。



分かってたんだ、こうなることが。


私が割って入ったところでどうにもならないことが。



つらくて、悔しくて、情けなかった。





いつの間にか、善逸がそこにいた。


何故か倒れていたし、猪の子が竈門くんを叩いていた。



隠の人達が来て処理が行われる。




立てなくなった私の体は、女性の隠が背負ってくれた。


その女性に向かって問いかける。




「煉獄さんの妹さん


彼女は確か鬼殺隊ですよね」




隠の人が頷く。

煉獄さんが竈門くんへ言っていた。


妹さんにも伝えて欲しいと。



私は自分の鎹鴉を呼んだ。




「煉獄さんの妹に伝えて 訃報を


誰よりも真っ先に」




煉獄さんは会う度いつも妹さんの話をしていた。


きっと、大好きなんだろう。



そんな音がいつも伝わってきた。




彼女への煉獄さんからの言葉は竈門くんに任そう。













私の鴉は、




大きな羽根を広げて飛んで行った。

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捺稀(プロフ) - まるさん» まるさん、コメントありがとうございます!なんとも嬉しいお言葉大変恐縮でございます。すごく嬉しくてコメントを見た瞬間感動致しました。これからも頑張ります。宜しくお願い致します! (2019年6月1日 23時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)
捺稀(プロフ) - 沙善さん» 沙善さん、コメントありがとうございます!そう言って頂けて凄く嬉しいです。これからも頑張りますので宜しくお願い致します! (2019年6月1日 23時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)
まる - コメント失礼します。鬼滅の刃の作品でこの作品が一番好きです!これからも無理せずに頑張って下さいね!応援しています! (2019年6月1日 22時) (レス) id: 8072d1b213 (このIDを非表示/違反報告)
沙善 - このお話すごく好きです!私も善逸推しなので、展開が気になります!更新待ってます! (2019年6月1日 16時) (レス) id: 03d3a4854d (このIDを非表示/違反報告)
捺稀(プロフ) - 美桜さん» 美桜さん、コメントありがとうございます! 沢山のお褒めのお言葉恐縮です。美桜さんのコメントみた瞬間凄く嬉しくて感激致しました。これからも頑張らせて頂きます!ありがとうございます! (2019年5月30日 17時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:捺稀 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年5月22日 22時

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