【鬼滅の刃】虚空ノ月光＿弐＿

58.派手な音 ページ14

「...お前 もう少し派手に出来ねぇのか


顔はまあまあになった所で気分を上げねぇと派手なもんも派手にならねぇぞ」



言いたいことは三つある。



まず何故私は夜の花街にいるのだろう。



そして何故豪華な着物に身を包んでいるのだろう。




そして何故天元さんはこんなにも美形なんだろう!!!




「おい 聞いてんのか」



美形ってこの世の全てを翻弄するよね。

すごいと思うよ。


私もできることなら美形に生まれたかったよ。




「おいA！」

「うわぎゃｯｯ!!」




完全に天元さんの話を聞いてなかった為に大声を出されて変な声を出してしまう。


そのせいでまた天元さんが笑い出す。



「その派手な驚き方は好きだぜ」



嫁が三人もいる癖にまだ増やすつもりか貴様...。

そうだ、そのお嫁さん達のことで私はここに来たんだ。


危ない、この美形のせいで忘れるところだった。




「で 手紙の内容に書かれていた鬼が潜む遊郭がここですか」




天元さんを横目に溜息を吐いて屋根の上から街を見下ろす。

夜なのに明るすぎて眩しいくらいだ。



私も、








きっとじっちゃんに見つけられていなければここに売られていたのだろうか。




なんだか怖くなった。



目を閉じてみれば鮮明な音が聞こえてくる。







ここは、












凄く息苦しい。

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