233吠え ページ6
トガ「Aちゃん!これからよろしくね!嬉しぃなぁ。新しいお友だち」
Mr.「華が増えるのは俺も嬉しいねェ」
目の前で頬を染めながらぴょんぴょんと飛び跳ねるトガヒミコ
彼女がジャンプする度に彼女の団子から跳ねている髪が同じようにぴょこぴょこと揺れる
それをぼーっと見つめていると徐に彼女の手がこちらに伸ばされる
あ「ーーッ!?」
トガ「あ」
咄嗟にその手を弾いて体を引こうとするが死柄木弔に腕を掴まれそれは敵わなかった
その際に手を強く掴まれ死柄木弔の長い爪が皮膚に食い込む
トガ「あれ?私嫌われてます?」
荼毘「いきなり手ェ出すからだろ、ざまあねえな」
こてんと首を傾げるトガヒミコを荼毘が冷ややかに見下ろす
荼毘が近づくと自然と身構えてしまう自分の弱さが腹立たしい
倦怠感と恐れで倒れそうになる身体を死柄木弔に支えられていることも不甲斐ない
いやだ……
ここにはいたくない……ッ!!
狼王「……」
死柄木「!……何してる王サマ。Aちゃんを離せ。お前はAちゃんと必要以上の接触をしないのが条件だっただろ……それをお前自身が破るのか?」
全身を包まれる感覚と身体の浮遊感
視線を上げると死柄木弔を見下ろす父の顔が
私は背中と膝裏に手を回され再び
父に抱えられていた
死柄木「ちっ……まァ、いい。行くぞ王サマ。Aちゃんを元の部屋に運べ。まだ″個性″の疲労が残ってるらしいからな……荼毘、お前はあの部屋に近づくな。一度目は容認したが、次はないぞ」
荼毘「……へいへい」
トゥ「お前何やったんだよ、荼毘!?」
トガ「私にも教えてください!」
荼毘「ガキにはまだ早えよ」
トゥ「うわッ!?羨ましいぜッ!!不潔野郎ッ!!」
荼毘「うるせえ」
喧しい
父の腕の中で揺られながら喧騒から遠ざけられ、再び薄暗い廊下を進んでいく
父の前を歩く死柄木弔を見下ろす
先程のはどういった風の吹き回しなのか……
先程の部屋に運ばれベッドに横たえられる
父は直ぐに部屋を出ていった
結局父は何も言ってくれない
何も語ってはくれない
だから確かめようがない
死柄木弔の語る真実が真か嘘か
確かめなければならない
敵の語る情報を鵜呑みにするほど私は愚かではない
だから今は……敵意の無い振りをしてやり過ごさなければ
死柄木「顔色が悪いな、Aちゃん。黒霧に何か作らせるか」
私の頬を撫でながらそう呟いたこの男をかいくぐり脱出する為にも
あ「……あり、がとう」
演じろ
懐柔された少女を
演じろ
ひ弱な仔狼を
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ポンズイ - 強制じゃ無いんで、気にしなくても良いですよ！ (2018年8月10日 17時) (
レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ - 僕も尾白君オチが良いと思います！！出来ればで良いですが、出来たら尾白君オチにして貰えませんか？？ (2018年8月10日 17時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - この小説とてもとても面白いと思います！！良かったらなのですが、オチは尾白君にして貰えませんか？もし良かったらでいいので！！ (2018年8月2日 18時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ - この作品、滅茶苦茶感動しました！！これからも、頑張って下さい！！応援してます！ (2018年7月8日 1時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
満月 - 更新頑張って下さい^▽^応援してます！ (2018年6月21日 13時) (レス) id: 755e555840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマ☆ | 作成日時：2018年6月4日 15時
