248吠え ページ21
あ「……一体なんの用だ?黒霧」
此方を見つめる黒霧にそう問いかけると奴の目が一瞬細められ肩が下がる
黒霧「もう体調はすっかりよくなられたようですね」
あ「……そのようだ」
奴からの拍子抜けする返答に溜息交じりに答える
私が訊きたいのはそんな事ではない
黒霧「やはり″人狼″は……病の治癒も短時間で済んでしまうのでしょうか」
あ「そんな事はどうでもいい。早く要件を話せ」
黒霧「懐柔されたフリはもう終わりですか?夜吠A」
あ「…………なんのことだ?」
黒霧「……まぁ、いいでしょう。いずれは貴方も″真実″を受け入れる。明日にも……必ず」
あ「安心しろ。そんな明日など一生くることはない」
黒霧「それは……どうでしょうね。何にせよ、明日になれば、全てわかりますよ、すべて、ね」
細められた金色の瞳
不気味な輝きを放つそれから目をそらすことが出来ない
そらせば……
黒い靄に飲み込まれてしまう気がしたーーー……
黒霧「ああ、言い忘れていましたが″ツイオク″……。
彼は自分が追体験した他人の記憶を第三者と共有することもできる、と……風の噂で聞いたことがあります」
あ「っ!!?」
靄を広げながらそう言った黒霧の言葉に目を見開く
第三者と共有できる……それはつまり
″ツイオク″がみた
そうすれば……何もかも分かる!!
何が″真実″で何が″誤り″なのか……!
探さなければ……
″ツイオク″を……
会わなければ……!
奴に!!
黒霧「彼を探すのは全てが終わってからにしていただきましょう……明日には全てわかりますから……」
あ「まっ……!?」
視界を黒い靄が覆い
靄が晴れたころには初めに寝かされていた部屋に居た
急いで扉に駆け寄りドアノブを捻るが
ガチャガチャと煩わしい音を立てるのみで一向に扉があく気配はない
あ「くそっ!!」
殴りつけた扉が悲鳴を上げるが
開く事はなかった
恐らく扉を開く事に成功したとしても
また黒霧に部屋に連れ戻されるだろう
今度はもっと扉の頑丈な部屋に
そうなってしまっては、本格的に脱出の機会を失ってしまう
今後の展開を鑑みて最善の行動をとるべきだと思い
私はベッドに横になった
黒霧がしきりに繰り返した″明日″
何かが起こるのは明白
ならば
″明日″に備え体力を回復するのが賢明だろう
私は自分にそう言い聞かせ眠りについた
この時に何か行動を起こしていたのなら
私の未来は大きく変わっていたかもしれない
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ポンズイ - 強制じゃ無いんで、気にしなくても良いですよ！ (2018年8月10日 17時) (
レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ - 僕も尾白君オチが良いと思います！！出来ればで良いですが、出来たら尾白君オチにして貰えませんか？？ (2018年8月10日 17時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - この小説とてもとても面白いと思います！！良かったらなのですが、オチは尾白君にして貰えませんか？もし良かったらでいいので！！ (2018年8月2日 18時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ - この作品、滅茶苦茶感動しました！！これからも、頑張って下さい！！応援してます！ (2018年7月8日 1時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
満月 - 更新頑張って下さい^▽^応援してます！ (2018年6月21日 13時) (レス) id: 755e555840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマ☆ | 作成日時：2018年6月4日 15時
