276吠え ページ7
あ「何故、あからさまに私を避ける?不愉快だ。極めて、不愉快」
尾白「……っ…別に…避けてるわけじゃあーーー……」
あ「何故、私から目を背ける?私の顔はそんなに見るに堪えないか?亡き母様から授かったこの容姿を馬鹿にされるのは、尾白……君とて許せないよ」
尾白「違うっ!!俺は、そんなつもりーーー……」
あ「なら尾白が目を背けたいのは……この傷か?」
そう言って首元の襟を引っ張りオール・フォー・ワンから貰った傷跡を見せると
尾白の表情が先程と全く違う気色を浮かべている
戸惑いから怒りと悲愴……そして後悔
何故……尾白がそんな表情を浮かべているのか……私にはわからない
人の気持ちを理解するなんて……どだい無理な話だ
胸に秘められた思いは、本人にしかわからない
だからーーー…………
あ｢言いたい事があるのなら、全て私に話せ｡尾白猿夫｣
尾白｢……っ…俺は……!!｣
絞り出された声は、酷く掠れて震えていた
口火を切ってから、何度も｢俺は……｣と繰り返す尾白は、一向に次の言葉をつむごうとはしない
いや、紡がないのではなく……紡げないのだろう
自分でも自分の本心を分かりかねているのかもしれない
言葉を探す様にさ迷う瞳も、尾白の本心を表しているかのように頼りなさげに揺れている
尾白の心の整理がつくまで、待ってやるつもりだった
けれど……いつ、誰が来てもおかしくは無いこの状況
他の皆も部屋を作っているのだから、私達と同じ様にダンボールを捨てに来る者は必ずいる
誰かに見られる訳にはいかない
これは……私と尾白の問題なのだから
あ｢……おじろ｣
尾白｢俺は、神野に行かなかったっ!!｣
神野…………
その言葉で連想される惨劇の数々
″行かなかった″というのは、爆豪勝己と私の救出に赴かなかった、という意味なのだろう
相澤先生の朝の台詞と皆の様子から
重症だった透と響香以外の皆は知っていたのだ
あの5人が神野の地へ赴く事を
その提案はきっと動ける者たちの前でなされたのだろう
しかし、実際に救出に現れたのは5人″だけ″
仕方がない
あ「誰だって自分が一番かわいくて仕方ないのさ」
尾白「そんなんじゃないっ!!!!!!!!」
私が何気なく呟いた言葉に尾白が絶叫に近い悲鳴をもらした
微かに揺れる瞳が心なしか滲んでいる
あ「仕方ないさ。尾白は透の事が心配だったのだろう?」
尾白「そうだけど……葉隠さんだけじゃあなくて、俺は…ッ」
あ「わかっているよ。仕方ない。君は一人しかいないんだから」
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シバ - 落ちは鉄哲がいいです!! 見たことがないので…… (2020年5月14日 23時) (
レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)
あじ - オチ、オチ、、オチ、、、誰がいいかな（（ アルマさんの書く小説すごい好きです！テニプリの年上恐怖症もヒロアカもまだ途中ですが私の好みにドンピシャです！更新頑張ってください!! (2020年3月5日 20時) (レス) id: 67552c5473 (このIDを非表示/違反報告)
笹 - オチは常闇くんがいいです。格好良すぎる！ (2020年3月5日 7時) (レス) id: 5053f98fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ほや毛(プロフ) - 他の作品では余り日に当てられない尾白くん障子くん常闇くん葉隠ちゃんがきちんと存分に出てきて学生生活を送っている事に感激感動です (2020年1月5日 1時) (レス) id: 176c8c1574 (このIDを非表示/違反報告)
ピン - 好きです、、、 (2019年3月22日 19時) (レス) id: 9bcfcfc66f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマ☆ | 作成日時：2018年8月29日 5時
