私は彼に恨まれている3 【リンタロウ】

第５章　探索 ページ11

ミサキ「……どうして、人を殺すのに躊躇がないの？」

躊躇……？

そんなものはない。

最初は恐怖で寝られない記憶があるけど、

『躊躇があったら仕事にならない』

ミサキ「ッ……仕事のために人の未来を奪うの！？人の幸せも奪うのがそんなに楽しいの！？」

『……たの、しい…？』

そういえば、楽しいとは感じたことはない

誉められて嬉しいことはあったけど、両親を殺してから何も感じなくなったかな？

『…ねぇ、幸せってどんな感じなの？』

ミサキ「……え」

『5年前までは幸せだったんでしよ？お父さんもお母さんからも愛されて、弟からも愛されて……その時間があっただけで羨ましいよ！』

私にはなかった、愛するどころか好きとも言ってはいけなかった

『両親がいなくても、君には弟がいるでしょ！』

ミサキ「！！！」

『君たちとは生まれた家も生き方も違う！……こっち側に行かなくていいんだよ！』

こっち側……殺しが日常になってる人の世界

リンタロウとミサキさんには来てほしくない

なんでかはわからないけど、

『君たちはまだ…幸せになれるはずなんだよ……』

目から水が落ちている

泣いてるんだね、

ミサキ「A…ちゃん…」

ここに来てから何故か泣くようになった

どうして……？

『なんで、涙が出るようになっちゃったの…。今まではこんなことなかったのに、』

ミサキ「……それはね、Aちゃんがリンタロウに恋したからだよ」

……は？

恋…？

ミサキ「だから、私たちを思って復讐を止めてるんでしょ？」

『…な、なにを言って……』


私に、そんなものはないはず…

あっては、いけないんだよ、、、









“12時間経過しました！狼裁判を開廷しますので最初の部屋に集まってください！”

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