塩中副会長と役員ちゃん【モブサイコ100夢】 (ページ9)

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第8話「家の癒し」ページ9

「はあ……」

私は、部屋でぐったりとベッドに突っ伏していた。
あのあと30分ほどお説教が続き、疲労困憊なのだ。

「いくらなんでも、あそこまでいうことないじゃん…」

昔の失敗や思い出したくないことまで引っ張り出されたので、思わず泣きそうになったほどだ。
このまま消えてなくなってしまいそうなくらい、気分は最低まで沈んでいる。

「…もう嫌だ…何でいつもこうなるんだろ…」

そう呟いた時。

「みゃーお」

私の傍から、今の気分を一掃してくれるような声が聞こえた。

「っ！ありす……！」

私は飛び起き、その声の主である飼い猫・ありすを抱っこした。

ありすはスコティッシュフォールドのメス猫で、私が小学校6年生の時に知り合いのブリーダーさんから譲ってもらい、家で飼うことになったのだ。

気まぐれだけど、本当に可愛くて賢いので、私は自分の妹のように可愛がっている。今では、私の一番の癒しだ。

「ありすは可愛いねぇ…ありすといると、心が軽くなるよ…」
「みゃー？」

ありすは首を傾げてこちらを見たあと、私の膝の上でグルーミングを始めた。

「ふふ……」

その姿を見ているだけで、嫌なことが全て吹き飛ぶ。

「…いつもありがとう、ありす」

私はそう呟き、目の前にいる愛しさの塊をずっと撫で続けるのだった。