第22話「幸せな時間」 ページ23
私は副会長から焼きそばを受け取った後、奇跡的に空いてる神社の広場のベンチを見つけたので、副会長とそこに移動した。
「ふぅ…まだ少ししか歩いて無いけど、疲れたな…//」
「あの人混みでは仕方ないだろう。」
それもあるが、今私は副会長と2人きりなのだ。好きな人といる緊張感もある。
「…！そうだ、冷めないうちに焼きそば食べちゃおうかな…//」
「！ああ、そうするか。そうしたらあいつらを探しに行こう。」
副会長も同意して、パックの蓋を開けた。ふわっとソースのいい匂いがする。
「うん、そうしよう…！いただきまーす…//」
私は割り箸で焼きそばを口に運ぶ。様々なシチュエーションも相まってとても美味しい。
「んー、美味しい…//」
「ああ。久しぶりに食べたな。」
副会長もはむはむと焼きそばを食べている。その姿が何だか可愛くて悶絶しそうになる。
「…何だか、新鮮だなぁ…//」
「？何がだ？」
「こうして、みんなとお祭りに来てるの…いつも、学校でしか会わないからさ//」
普段学校でしか会わないメンバーと、プライベートで会うというのはかなり新鮮な体験だ。
「！まあ、そうかもしれないな。それに全員、私服だからな。」
普段制服しか見慣れていない分、私服だとまた印象も変わる。今の副会長はいつもの何倍もかっこいい。
「そうだね…副会長の私服も初めて見たよ//」
「！そうだな。私も今回初めて私服をみる奴もいた。」
も、ってことは、誰かの見た事あったのかな？まあ副会長は色んな生徒と交流がありそうだし…
「…！あ、あれ真理亜たちじゃない！？//」
ふと向こうの屋台の方に目をやると、射的で大盛り上がりしてる真理亜たちの姿が見えた。
「！そうだな…何やら大騒ぎしてるな…」
「ふふ、熱くなってるね……//」
隣には大好きな副会長、そして目線の先には楽しそうにはしゃいでる大好きな親友たち。
私は、これ以上ないくらいの幸せな時間をひしひしと感じていた。
第23話「夜空に咲いた花」→←第21話「副会長からのプレゼント」
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作者名：みかんの缶詰め | 作成日時：2023年5月18日 19時
