キミは神様

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「神様、もとい、チャラ神山」


「おお、名前、覚えてたんか？！」


ちょっと喜んでへん？


「なあ、神様とやら。
ほんまは何してる人なん？
助けてくれたんならお礼言わなあかんけど。
ほんまに死にたかったから、
お礼は言わへん」


「そう言うと思た！
まだまだ君の場合、心配やからな、
死にたくなる原因を取り除くまでは、
見張っとく事にしました」


勝手なこと言うて、
俺の殴り書きノートを読み始めた。


「ちょっと。
勝手に人のノート見んとってや！」


取り上げようとしたら、
神様の身体がふわあって浮いた。


嘘やろ。

なんかのトリック？


目を白黒させてる俺を見て。


おかしそうに笑てる。


「やから言うてるやんか。
神様の神ちゃんや。
ほうほう。
つまり、この鈴木言う教師にいびられてるから死にたいねんな。
まだ高２やのに。
死んだらあかんで？
これから先、ええこといっぱいあんのに。
大毅は、そう、２６からは幸せ続きの人生やで？」


「なんでそんなこと分かんの？
大体、なんで俺の名前知ってるねん。
勝手に呼び捨てにして」


「俺が神様やからやんか。
大毅はな、将来、大好きな人と結ばれるし、
夢も叶うねんで？
やからな。
死んだらあかんで」


「嘘っぽ。
信じられへん」


「大毅、今、好きな子おるやろ？」


「なっ、なんでそれをっ！
あっ、勝手に俺の日記読んだんか！
プライバシーの侵害やろ！」


こいつの言う通り、
俺は、同じクラスの藤井くんを密かに想ってる。


藤井くんにはクラス一番美人の彼女もおるし、
大体、男の俺を好きになってくれるはずない。


なんなら、気持ち悪がられんのがオチやろ。


「はいはい。
死ぬんは、藤井くんに告白してからでもええんちゃう？」


「なあ、もしかしてさ。
神様なら、
振られるかどうかも分かってんの？」


恐る恐る聞いてみたら。


「そら彼女おんねんから振られるやろ。
振られてもええやん。
好きって言うたら」


あっさりばっさり。

もう、何やねんて。


「振られるの分かってて言いたないし。
恥かくだけやん。
ほんまに俺の味方なん？」


つい声がおっきくなってた。


おかんが、廊下から。

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