かくやすぶっけん《雪》

じゅうなな。 ページ18

大「うんんんんんまっ！！！」




湯気があがるたこ焼き…


めちゃくちゃ美味しそう…



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大「一口食べる？」

「いいんですか？」

大「いいよ、ちょっとあっついかも。」



器ごと受け取ろうと手を出すと。



ふーっ、ふーっ、はいっ！

と、差し出されたのはたこ焼き1つ。



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「え、ちょっ、と」

大「あー！落とす落とす！！早く！！」



急かされて、彼が差し出すたこ焼きを食べるけど。


焦って食べたせいで口の端にソースがついてしまって、さらに焦る。



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大「もー、お茶目さんかよ〜笑」



彼は笑いながら親指で私の口を拭うと。


それをぺろっと舐めた。




「な、なにしてるんですか…！！」


大「俺にもそれ一口ちょうだいよ！」



.



と、口を開けて待っているのを、どうしたらいいのか困っていると。



大「あーんしてくれないの？」



と聞かれて。


そんなこと言われても…どうしたらいいの…



.



大「ははは、ごめんごめん。意地悪しちゃった。」



私の手の袋の中からベビーカステラを1つ、口に放り込む。



大「うまぁっ！！ほんのり甘くて美味しいね。あ〜でも順番間違ったな〜、先にたこ焼き食べちゃったからさ、ソースの余韻が…」

「ふふふ、何ですかそれ？笑」



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すると、彼がふ…っと柔らかい表情になって。



大「うん、Aちゃんやっぱり笑ってるのが1番可愛いよ。」

「え？」

大「女の子の1番の武器は、笑顔だと思うんだよねぇ。」


彼の手が、私の頬を包む。




返す言葉に戸惑っていると、また彼が。



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大「よしっ！あいつらあんまり待たせると悪いし、戻りますかぁ。袋落とすなよ。」



と言いながら、私の半歩前を先行してくれる。



彼が前にいるおかげで、私は人の波に飲み込まれずに歩けてる。



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暗い顔しないで？


心配しなくても大丈夫だよ。




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そんな言葉が聞こえてきそうなくらい。



佐久間さんの優しさがじんわり伝わってきた。

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