その気にさせてるだけ? 02 ページ7
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「俺はまだお前の事が、」
『っと、ごめん 電話だ』
隼人の言葉を遮り、震える携帯を取り出すと彼は少し顔を歪めてその場を去った。私は画面に映った名前を見て慌てて電話をとった。
『もしもし?』
《もしもし、おれー》
『相変わらずゆるいなぁ どうしたの?』
《今日そっち行くわ》
『わかった 何時くらい?』
《23時位かな 朝早いからそっち泊まってく》
『ん、わかった 夕飯は?』
《んー食べる ハンバーグがいい》
『ふふ、わかった じゃあ待ってるね』
23時からハンバーグを食べるだなんて大丈夫かななんて思うけれど忙しい彼は太る暇もないみたいだ。だったらとびっきり美味しい物を作ってあげよう……なんて。誰がどう見ても恋人同士のやり取りだ。彼のためにごはんを作って、お風呂を用意して。同じベッドで眠ってもちろん体を重ねて……だけど心だけは繋がらない。いつになっても私達の心は交わることはないのだ。私も望んでいるわけではない。
もしかしたらこんな関係の人は隆弘にとって私だけじゃないかもしれないし、第一にあんな人が私なんかを好きになるはずないんだから本気になれば自分が傷付くのは見えている。
だから、隆弘のことは好きにならない。絶対に。
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ちえた - 読みやすくて面白かったです。ストーリーもしっかりしているしドラマを見終わったような感覚になりました。沢山夢小説がある中でも作者さんのお話が一番好きです。 (2017年8月6日 20時) (レス) id: 1794f74939 (このIDを非表示/違反報告)
鋳柘 - これほんとにおもしろかったー!!!おもしろすぎていっきによんでしまいました!面白い作品をありがとうございました (2017年7月26日 10時) (レス) id: 16c2882a48 (このIDを非表示/違反報告)
kanon_nissyaaa(プロフ) - めっちゃ続き楽しみです!! (2016年12月29日 14時) (レス) id: 9fbf0645f6 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - ちなつさん» ありがとうございます!ご期待に添えるように頑張ります! (2016年12月9日 8時) (レス) id: c45a6620fe (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - TAKAUNOさん» ありがとうございます!不定期ですがお付き合いいただけると光栄です。 (2016年12月9日 8時) (レス) id: c45a6620fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:北 | 作成日時:2016年8月8日 0時