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夢から醒めぬまま沈んでゆく 02 ページ21

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 宮本さんは呆れた顔をした後に近くにあるパソコンで何かを打ち込んでいる。暫くして、見てくださいと向けられた画面に映っていたのはまさしく、私がいつも食べていた隆弘から貰ったチョコレートだった。









『サンロメオ‥‥青山店‥‥店舗限定商品‥‥‥?』
「そうですよ 主任が食べてたアレ、ここでしか買えないんですよ!週末には行列が出来る程人気なんですから!一箱五千円くらいするのに‥‥」
『ご、五千円!?』
「だから私てっきり主任が自分へのご褒美として買ってるんだと思ってましたよ。でも違ったんですねー‥‥って事は彼氏さんからのプレゼントですか!?いいなぁー羨ましい!」
『まさか‥‥‥』









 



 もう一度画面に目をやる。一緒、だ。私がいつも食べているものと一緒。青色のシンプルなデザインの箱に8個四角いチョコが入っていて‥‥‥だって隆弘いつも言ってたじゃない。コンビニ寄ったからついでにね、って‥‥いつもここまで行って買ってきてくれてたの?こんな高いチョコレートを?私のために?









「よ、何の話?」
「高杉さん!聞いてくださいよ 主任ってばサンロメオ知らないんですよー」
「サンロメオって‥‥有名なとこの?コイツがいつも食べてるやつ?知らないでいつも食ってたの?まぁAらしーけど」
「どうやら彼氏さんにいつも買ってきてもらってたみたいですよ」
『ちょ、だから彼氏じゃないって』
「へーA甘いもん食べれるようになったんだ」









 仕事中は私を主任と呼ぶ彼もそれ以外ではこんな感じだ。宮本さんも私達が以前付き合っていた事も、今では何もない事も知っているから取り繕う必要がないから楽だ。









「おい A 飯行くぞ」
『え?なんで急に‥‥』
「どうせ一人でコンビニ弁当食べるだけだろ?だったら付き合えよ たまには奢ってやるから」
『‥‥‥まぁ‥‥‥‥だったらいいけど』









 図星だった。家に帰ったって一人寂しく出来合いを食べてボーッとしてるだけ。料理をしたって一人じゃ美味しく感じない。そういえばもう当分の間キッチンに立っていない。美味しい美味しいと嬉しそうに笑う彼はもう居ないのだから。元彼と一緒に過ごしたって拗ねて怒る彼はもう、居ないのだから。









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答えはないから君の声を聞かせて 01→←夢から醒めぬまま沈んでゆく01



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ちえた - 読みやすくて面白かったです。ストーリーもしっかりしているしドラマを見終わったような感覚になりました。沢山夢小説がある中でも作者さんのお話が一番好きです。 (2017年8月6日 20時) (レス) id: 1794f74939 (このIDを非表示/違反報告)
鋳柘 - これほんとにおもしろかったー!!!おもしろすぎていっきによんでしまいました!面白い作品をありがとうございました (2017年7月26日 10時) (レス) id: 16c2882a48 (このIDを非表示/違反報告)
kanon_nissyaaa(プロフ) - めっちゃ続き楽しみです!! (2016年12月29日 14時) (レス) id: 9fbf0645f6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ちなつさん» ありがとうございます!ご期待に添えるように頑張ります! (2016年12月9日 8時) (レス) id: c45a6620fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - TAKAUNOさん» ありがとうございます!不定期ですがお付き合いいただけると光栄です。 (2016年12月9日 8時) (レス) id: c45a6620fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月8日 0時

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