おチビな鴎ガール

※ ページ8

大河side

宮城へ到着すると、母さんがAを迎えに来ていた。Aは宮城遠征の時は我が家へ里帰り。だから、Aも宮城遠征を楽しみにしてる。ただ、主張が多い両親が家をあけることも多いせいで毎回と言う訳にはいかないけど。


母 『A。元気だった。また大きくなったわね〜 』

A『ママ〜。』

そう、Aは、母さんのことをママって呼んでる。どうやら、母さんがそう躾けたらしいんだけど。

A『にに〜。またね〜』

あっさり、母さんの方へf^_^;)
なんだか、寂しいけどAがいない時は野球に集中するか。

母『明日、試合見に行くからねー』

そういうと、2人は仲良く消えていった。

まぁ、行きはヨイヨイっていうけど本当にそうで、帰りは大変。帰りは駅まで母さんが連れてくるんだけど、2人で泣きながら今生の別れのような風景。母さんから引き剥がそうとすると、更に泣き出す、A。今回も発作が出ちゃいそうなくらい泣いちゃうし。

母さんだって、『大河、Aを頼むわね』って、何かのドラマのセリフのようなこと言って泣いてる。そんな2人を適当にあしらい、Aを抱いて新幹線へ。

新幹線に乗っても、連れ去られた感は抜群で窓に顔をつけて、ぐちゃぐちゃな顔で泣いてるA。

荻野 『あー。また泣いちゃってるね。なんだか切なくなるよ。』

って荻さんはいうけど、あまりにもぐちゃぐちゃな顔で泣くAを見て、クスッと笑ってしまった。

新幹線が発車してしばらくすると、Aは諦めて、疲れたのか俺に抱かれて眠りについた。まだ３歳前のこの子にとっては辛い事なんだろうな。

普段はあんなに泣くことがない、Aを見ると、母親の愛情って特別なんだと思う。

今まで当たり前のように、受けてきた母の愛情をAを通して、今実感してる。



帰りは、Aと遊ぼうと思っていた、清さんが、抱っこを代わってくれた。

清田 『宮城の帰りはいつも切なくなるな。Aが家族の愛情を受けられる楽しい時間だけど、帰りの別れ際はまた辛い思いさせちゃもんな。』

今だって、泣きすぎて少し体が辛いのか、寝ながらもハァハァ言ってるから、そんなAを見て、清さんも辛そうだ。



宮城の帰りはいつもこうで、具合が悪かったり、機嫌が悪い時の抱っこは俺か、荻さんか清さんとなるのは選手みんな暗黙のルール。(2軍は同期コンビ)




※ちょいちょい設定をぶち込んじゃってます。

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