臨終 ページ22
智side
なんで？あんなところにいたんだろう…
寒い倉庫中で、辛く 寂しい思いしたんだろう。どんなに痛くても 苦しくても涙なんて見せたことのない未唯の頬には涙の跡…。
病院に到着後、すぐに処置をしたが、弱り切った心臓では ほぼ回復は見込めない…。
今晩が峠か…。
家族を呼んだ方がいい…。
仕事上、いつもなら、看護師に伝えるが、危篤なのは、自分の妹。自分の家族を呼ばなくては…
状況を聞きつけ 昌くんとヒロくんも病室に来てくれた。
昌行『うちの兄弟も合わせてやっていいか？』
状況を察した昌くん。
『未唯に、会ってやってください…』
坂本家の兄弟なら、未唯も会いたいと思う。でも、麻衣と翔と潤はどうなんだろう…
時間が残り少ない事を察した 昌くんに呼ばれた 坂本家の兄弟達がやって来た…
快彦『未唯っ！目開けて！快くんってまた笑って』
剛『…っ。未唯っ！』
健『ヤダよ！未唯っ！起きてよっ！！』
准『なんで、未唯っ！頑張って！目覚まして』
ヒロくんは、全てを察し、黙っていた…。
面会時間を過ぎても 誰も未唯の側から離れようとはしない。
雅紀『智兄、そろそろ 翔兄には話したほうが良いと思う…あとはどうするかは翔兄に託そう』
『そうだね…。』
雅紀もやっぱり気になってたのか…。
翔『何？』
『未唯が危篤…。会うなら今のうちだから…。潤や麻衣にも 伝えて。』
翔『えっ？何？危篤？事故？ どういうこと』
『事故じゃない…ずっと、心臓が悪かった。もう何年も患ってたらしい…俺が知ったのは 最近だけど…。治療もしてないから 移植しか手がなくて すぐに登録はしたんだけど…』
翔『…。いきなりっ…なんだよ…』
『とにかく、伝えたから！』
日付けか変わろうとする頃、ゆっくりと意識レベルが低下し、心臓の機能も少しずつ 落ちてきた頃、翔と潤が到着した。
翔『未唯…』
潤『未唯…』
剛『お前らが、未唯を！！』
健『そうだよ！未唯をこんな目にあわせてさ！』
博『剛、健。未唯はそんなの望んでないよ…もう 時間がないから そんな言い争いやめよう』
ピッ ピッ ピッ ピーー
翔と潤が到着するのを待っていたかのように、心電図の波形が途切れ途切れになり、一本の線になった…。
『０時２３分…』
たった15年。苦しくて 辛い 未唯の人生が終わった…。
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桜桃(プロフ) - せいら さん» だいぶ前の作品なのに、コメントをいただきありがとうございます…我慢はストレスになりますから、どうぞ、お身体をご自愛ください。 (2023年3月2日 22時) (
レス) id: 905d7f2212 (このIDを非表示/違反報告)
せいら - 感動を与えてくださりありがとうございました。 私自身我慢しやすい性格なので改めて気をつけようと思いました。 (2023年3月2日 17時) (レス) id: f33ec50347 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - 初めまして。私はV6と嵐が好きで一気に読ませていただいたんですが、感動しすぎて勉強に手がつかないくらい泣いてしまいました！ (2020年12月8日 20時) (レス) id: b56ad86956 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - さっちーさん» ありがとうございます。そんな嬉しいコメント頂けるとまた書いちゃうかも… (2020年8月13日 3時) (レス) id: 349678d199 (このIDを非表示/違反報告)
さっちー(プロフ) - はじめまして。今一気に読まさせて頂きました。涙が止まらなくなりました。 (2020年8月12日 13時) (レス) id: 9a26d2c130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃
| 作成日時：2018年9月25日 21時
