おチビな鴎ガール 4

焦りと登録抹消 ページ24

大河side


開幕から 1軍スタートしたのはいいけど…


出場機会がなく、焦りはピークに達していた


試合が始まる前も誰よりも早く球場に向かい、練習。


試合が終わった後も有り余る体力をすり減らすかの様に練習をした…



もちろん、Aも傍らで一緒に球場へ入り、一緒に帰る…


時折、誰かが声を掛け、一緒にと行ってくれるのだが、Aは、必ず 俺と一緒にいた…


この時は、Aの事も何も考えず ただ自分の練習の事だけを考え、引っ付いてくる Aを鬱陶しく思うほど、余裕がなかった。



そんな時に事件は起きた…


この日もいつものように早めに仕度をして球場に向かおうとするが、なかなか仕度の進まない A。


それどころかテレビの前でゴロゴロし始めた。


「Aっ！早く仕度して！」


A「ににー。ごろごろーっ」


この時に少しでも気にかけてあげてれば良かった…


それなのに、イライラして、強い言葉を投げつけた


「Aっ！あまり、面倒かけるなよっ！さっさと仕度しろ！」



寂しそうな表情を一瞬見せたが、いそいそと仕度をすませ、黙ってついてきた A。



室内練習場についてからも、ベンチに座り 大人しく見ていた？と思ったら ベンチに横になり 寝ている様子のA。


あー！眠くて愚図ってたのかよ！ぐらいに思い、Aを気遣う事なく 練習を続けた。


奨吾「おー！大河 早いな！あまり、無理するなよ〜ってか、Aは？」


「朝も早いせいか、そこのベンチでお昼寝してますよ」


次の瞬間、ベンチに寝ている Aに気づいた 荻さんがAを呼ぶ声が聞こえて、奨吾さんも慌てて Aの元へ…




荻野「Aっ！Aっ！」


荻野「奨吾！あかんわ！病院連れて行かな！」


いつもは冷静な荻さんの言葉に慌てて Aの様子を見ると、明らかに発作を起こし 呼吸もうまくできていない…



「Aっ！」


A「…っ！にに…らいじょ…ぶ…んっんっ
」


邪険に扱ったのに…大丈夫って言う A。




奨吾「荻さん、Aの様子が…」


酸素が足りていないのか、チアノーゼがではじめてる…。



荻野「大河！あかん！救急車！！！」



その声を聞いて、奨吾さんがすぐに救急車を呼んでくれた…



荻野「大河！！！しっかりせぃ！何してん？お前、Aの兄貴やろ！」


強い口調で叱咤する 荻さんの言葉でようやく、我に帰り 救急車に乗り込んだ…

※→←怪我…

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