火然Ξι_†Ξよう土万戈 カラ松 ページ13
※カラ松兵士設定です！！
俺の城が崩れた。
いや、こう言うと違うな。
俺の勤めていた城が崩れた。
俺はとある国の城を警備していたのだが、俺が遅刻して城に行くと、ごうごうと炎が燃え上がりながら崩れていたのだ。
そして、炎の中に小さな影が見えた。
子供が入ったのかと思って、決死の思いで炎の中の影を捕まえた。
案の定子供だったが、王様の娘だった。
名前は…えっと…A姫だったかな？
その姫様はぬいぐるみをあやしながら、『おとーさん？おとーさーん。どこにいるの？もう出てきていーよ？Aの負けだからー』なんて言ってる。
俺が姫様に「何をしてるの？」と聞くと、『おとーさんとかくれんぼ！』と嬉しそうに答えた。
そして、まった大声をあげて、炎の中に入ろうとする。
俺が、「お父さんは、お仕事なんだ。此方へおいで」と言うと、『おしごとならしかたないね！ねーねーおじさん！あそぼー！』と言ってきた。
おじさんというところに少しムカついたが、A姫は落ちていた棒を持って土に絵を描いた。
丸に逆三角が三つのったのがお父さん。逆三角に線がのっているのがお母さん。そして、大きな大きな四角がお城。
絵の上に名前を書いていく。
／ |°／ |° `Ζ `Z よう土万戈
幼い手つきで一生懸命描いている。
できたーと喜んで俺に抱きついてくる。
炎が姫様の顔を照らしていた。
炎の広がりは緩やかだが、いつここにまでくるかわからない。
姫様を抱き上げると、『かたうるま！？かたうるま、A、だーいすき！！』手をぱたぱたとさせて喜んだ。
姫様を肩車し、その場を移動すると、「ねぇ、おとーさんは？おとーさんはまだしごと？」と聞いてきた。
「長い間仕事だよ。仕事が終わるまで一緒に遊ぼう」そう言うと姫様は俺の頭で遊びだした。
いつしか、姫様の描いた絵は、本物と同じように、炎の中に入っていった。
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作者名：梨松 | 作成日時：2016年6月14日 19時
