DREAMERS 6

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北人side




救急車で運ばれた樹の状態は最悪だった



ここ数日間、何も口にしておらず

睡眠すらしてなかったらしく

胃の中は空っぽ状態

目の下には酷いクマ










沢山の機械に繋がれて

点滴をして眠ってる樹







隣の椅子に座って

樹の頭を久々に撫でる





マイペースな樹は

俺の家に遊びに来ても

平気でベッドに入って昼寝をする





クールで塩っぽいけど、寂しがり屋で

大事な事はなかなか言い出せない




昔は素直で泣き虫だったのに

今は変に強がりで

泣き虫なとこは変わってないはずなのに

涙は絶対に見せない



不器用で素直に気持ちを伝えられない



だけど、友達は北人だけで良いって

なかなか新しい友達を作らず

いつも俺の後ろを着いてきた






何でだろう…小さい頃の俺達の思い出から

今日までの事が鮮明に流れてくる





俺がまこっちゃんを紹介した時

戸惑った顔をしてた樹



そろそろ友達を作って欲しくて

強引にまこっちゃんを誘って

3人の時間を増やした






樹は、なかなか心を開かず

イヤイヤな顔をしてたと思う






「樹…」






本当は嫌だった？




意外と繊細な部分がある樹を

知らぬ間に傷つけてた？




樹、本当は1人ぼっちだった？





樹「んっ…」





「樹？」





樹「…」





「樹、ここどこかわかる？」





先生を呼んで、診察してもらって

2、3日入院すれば大丈夫だろうって









「樹、何かあった…んだろ？」







樹「…部屋、」






「あぁ、何となく違和感感じた」






樹「…北人には、、関係、ない」







「何で…」






樹「もう来ないで」






「樹」






樹「俺、1人でも大丈夫だから」






「樹！！」






樹「何…うるさい」






「何でこんなになるまで…

誰も止めなかったの！？

おばさんは？おじさんは？姉妹は？」







樹「ｯ…うるさいっ！！

出てけよっ！でてけっ！」







「ちょ、樹！！危ない！

点滴外れちゃうから！」






樹を抱きしめる事しか

今の俺にはできなくて…






「樹…ごめん。ごめんなさい」






樹「なん、で…」






「樹の居場所を奪ったの俺だよね

無理矢理友達にさせて、挙げ句の果てに

そいつと付き合うって…

俺性格…神経どうにしかしてたわ」








「樹が寝てる間に昔の事思い出してた

お前、人の事は嫌うけど

簡単に傷つけるような勇気ないもんな笑

何か言いたい事があったけど

上手く言えなくて、あんな事したんだろ？」

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