ミラージュ

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『、....？A？』


｢....ん、誰....？｣


『なに、忘れたとか許さないんだけど(笑)』


｢....慎太郎、？慎太郎なの？｣


『うん、Aの大好きな慎太郎だよ』






もう二度と会えないと思っていた人が目の前に現れた





｢な、....んで？｣


『んふ、Aに会いたくなったから』


｢....私も、私も慎太郎に会いたかった...！！！｣



勢い任せに慎太郎に飛びついたけど
それでも慎太郎は支えてくれて強く抱きしめてくれた




久々に感じる慎太郎の温もり、匂いに思わず涙腺が緩んでしまう





『えー、泣いてんの？Aさん？』


｢....慎太郎大好き｣


『....俺も大好きだよ』


｢ずっと、ずっとこのままがいい｣


『....このままでいれたら幸せだね』





抱きしめられて聞こえてくる慎太郎の鼓動の音、

髪をさわる優しい手つきに心地よさを感じる



いっそのことこのままここで目を閉じていたい......







『ねえA？』


｢なあに？｣


『１年が経ったね』


｢え？｣


『俺がこの世からいなくなってから』






......なんで？

今ここに慎太郎はいるじゃん

私のこと抱きしめてくれているじゃん



.....慎太郎の心臓だって確かに動いているし








｢....今慎太郎は生きてるよ？｣


『Aの夢の中でね』








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