ミラージュ

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｢うわあ....っ星綺麗....！｣





ふと空を見上げると数え切れないほどの星で埋め尽くされていた






『....高橋さんといるといつも星が見えてる』


｢....え？｣


『はじめて会った日も星が綺麗だったんだよ』








....はじめて会った日、

考えてみればまだ松村さんと知り合って１週間しか経っていないんだな


たったの１週間でお互いの家に行って、
こんなに色々話して.....ってそうそうある話じゃないし








『今同じこと思ってた』


｢へ？｣


『高橋さんと俺、まだ出会って１週間しか経ってないんだなって』


｢え、今私.....｣


『表情で大体分かる、高橋さんの考えてること』




思ってたことを無意識に口に出してなかったのは安心したけど
そこまで分かりやすい人間なのか...と少し恥ずかしくもなる






『俺がお風呂上がって２人とも髪乾かしてからまた話そ？』



風邪引いちゃ困るからって私の背中を押して２人で部屋に戻った






松村さんが浴室に向かって、ひとりソファに座って目を閉じた






初めて会ったときに感じたなんとなく会ったことのある感覚、

全てを見透かされているような恐怖、

その他諸々の彼の様子が全て繋がった気がした





それと同時にお互いのことなんて知らないことの方が多いのに
不思議と一緒にいて安心するこの感覚



....彼がいなくなったらまた私の世界から色が消えてしまう

そんな不安もあった








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