近くて、遠くて。-2-

77 ページ28

・




『いっただき〜』


｢あ！また玉子焼き！！！｣




いつも通りの日常が戻ってきた

まああれから大我先輩とは会えていないのだけど





『あ、今日推薦の日らしいね』


｢へー｣



まだ大学入試のこととか興味もない私は軽く聞き流すだけ



『Aは祈らなくていいの？』


｢え、なんで？誰のを？(笑)｣



そんな私を見て呆れた様子の慎太郎と心



『あなたの大好きな京本先輩だよ』


｢え！？そうなの？？｣


『好きとか言っといて知らないとか有り得ないわーねえ？慎太郎くん』


『幻滅幻滅〜』


｢いや、え、てか、なんで２人は知ってんの！？｣


『俺こーちに聞いた』


『私はそれを慎太郎くんに聞いた』



いつの間に高地先輩と仲良くなってんの！？
しかも呼び捨てしてるし



『てか、来月の３日、京本先輩誕生日らしいよ』



今まで会話に入らずにずっとスマホをいじってた樹くんが
やっと口を開いたかと思えばそんな衝撃発言


彼も高地先輩から聞いたらしくて
２人そろっていつ仲良くなったんだろう....





｢え、あと２週間じゃん....｣


『そうだよ何すんの』


『もう告っちゃえばいいんじゃない？』


｢は！？心何言ってんの｣


『そうだよ俺のためにもさっさと告白してよ』


『ほら慎太郎も言ってるんだし』


｢え〜....｣




上手くいく可能性なんてそんなに高くないのに
せっかくの先輩の誕生日が嫌な思い出になったら嫌だからなぁ...



告白するかどうかについては保留するとして、


誕生日プレゼント、何渡そう....





・

78→←76

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す