近くて、遠くて。 (ページ6)

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『Aメシ食って帰ろうよ』

｢えー慎太郎が奢ってくれるならいいけど｣

『素直にいいよくらい言えよ(笑)』

オリエンテーションだけの今日は午前中で学校は終わり

帰る準備をしてたら早々に私の席にやって来て
お昼のお誘いを慎太郎がしてくれた

『あ、樹と首藤さんも誘う？』

『俺も行く！！！！』

『....私も行きたい』

慎太郎は私に聞いたつもりなんだろうけど
あいにく私の隣が心で後ろが樹くんだから会話は筒抜け

｢せっかくだし４人で行こ(笑)｣

『だな(笑)』

眉毛をハの字にして困ったように笑う
慎太郎の顔は小さい頃から変わんなくて可愛いなって思える

『あーまじ疲れた腹減ったー』

｢よく言うよ、ずっと寝てただけのくせに｣

『寝ててもカロリーは消費されるの』

オリエンテーションは講堂で行われたから
出席番号順に座ったときに隣だったのは樹くんで

始まったと思ったら突っ伏して寝だしたから
まじで叩き起こしてやろうかと思ったくらい

『首藤さんもよくAなんかに友だち申請したよね』

｢慎太郎どういうこと｣

『慎太郎くんとAが喧嘩しながら教室入ってきたのが
面白くて仲良くなりたいなーって(笑)』

こんな感じに意味のない話をずーっとしながら
ファミレスへと歩いて行った

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