近くて、遠くて。 (ページ22)

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合流するなり

『なに、お前ら合わせてきたのかよ』

ってニヤニヤしながら肘で慎太郎をつつく樹くんの反応は想定内

なぜか心も一緒にニヤニヤしてて
そこまでいじるようなことなのかなって思ったけど口にはしなかった

『てかどうする席順』

｢どうでもよくない？｣

『じゃあ裏返してくじみたいにしよっか』

誰が隣になっても全然気まずくないし
心の提案を受け入れることにした

とはいえ謎の緊張感

せーのでチケットをひっくり返せば

通路側から
慎太郎、私、樹くん、心、になった

｢え、私心の隣が良かった！｣

『まあまあまあ、いいじゃん、慎太郎と俺隣だし』

『私もAの隣が良かったけど樹くんで我慢する』

『偉い偉い心ちゃんは偉い！慎太郎も良かったな、な！』

『樹うるせー(笑)』

｢慎太郎通路側好きなんだ、？｣

『さあね』

....どういうこと？

隣誰でもいいとか言ってたけどやっぱ心の隣が良かったなって
でも謎に文句言ってるのは私だけでみんなは納得してる

私がおかしいのかな？

いつの間にかポップコーンとドリンクを買い終えた樹くんが
私の腕を掴んで入場口へと引っ張っていった

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