近くて、遠くて。 (ページ16)

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『....俺がここにいると絶対先生いないの面白いでしょ』

｢え？｣

って思ってたらまさかの先輩から話を広げてくれて

『サボりの手助けしてるみたいで嫌らしい』

確かに....ってまだ２回目だけど、

ってことは結構サボり癖あるってことなのかな

｢....ここに来れば会えるってことですか｣

思わず口に出していた言葉

気付いたときにはもう遅かった

先輩もびっくりした様子で
初めてスマホから目を離して私の顔を見た

｢あ、いや、今のは違くてっ....｣

『俺に会いたいの？』

｢....えっと、話してみたいな、って｣

『....へー』

もう先輩の目は私ではなくスマホに戻っていて
静かな時間が私たちを包む込んでいる

....心臓の音聞こえてないかな
平静を装ってるつもりでも先輩と話すだけで
ドキドキは止まらない

『....まぁ、タイミング合えばここで話せるでしょ』

｢来てもいいんですか？｣

『１年だからサボりの時以外なら』

｢....やったぁ｣

『...それか、』

『３階の空き教室、とか』

｢３階って....｣

３年生の教室がある階、
そこの空き教室まで行くって私でもなかなかしんどい

『そ、だからよほどの熱意があるときの話』

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