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『着いたって送ってんのに一向に既読つかねえから』




不機嫌そうな樹の言葉にスマホへ視線を移せば、

樹にしては珍しく、追いLINEが2通届いていた



気だるそうに歩いてくる樹

私の背中に隠れていたソファに座ったままの先生を
視界に入れると突然動きが止まる


眉間に皺を寄せて、“誰?”とでも言いたげな表情





「…あ、樹が来るまでここで喋って待ってて」


『高橋さんの彼氏さん?』



先に口を開いたのは先生だった





『…そうっすけど』


『ただの元教師なだけだからそんなにガン飛ばさないでよ。』


『あんたが松村先生…すか』




先生が不思議そうな表情を浮かべたところで慌てて間に入る



「あ、えっと、じゃあ今度こそ失礼します…!」



樹の腕を引いて急いでエントランスから外に向かう

駐車場の1番近くに見慣れた樹の車があった


いつものように助手席に乗り込んで、
樹が車を出すのを待つ



だけど今日はエンジンもつけないまま、
ハンドルに手を掛けてなにか考え込んだ様子を見せるだけ





「…樹、?」


『…ちゃんと話せた?あいつと』


「あ…うん、話すほど時間はなかったけど」


『ん』




強がってるだけできっと樹も不安に思ってくれているんだ

“大丈夫だよ”って伝えるために左手をそっと包み込む




樹が車で走り出して半分くらいまで窓を開けた


久しぶりに香った懐かしい先生の匂いを全部洗い流すように

また、いつも通りの樹の甘い香りに包まれるように











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ダイア(プロフ) - haikiさん» haikiさん、コメント有難うございます!!少しづつの更新になりますが、待っていてくださると嬉しいです、、(^^) (2023年2月4日 22時) (レス) id: 4c79031444 (このIDを非表示/違反報告)
ダイア(プロフ) - ririさん» ririさん、コメント有難うございます!頑張りますー!🥲 (2023年2月4日 22時) (レス) @page24 id: 4c79031444 (このIDを非表示/違反報告)
haiki(プロフ) - いま一番好きな作品です!待ってます! (2023年2月4日 1時) (レス) @page23 id: d87bdb7959 (このIDを非表示/違反報告)
riri - このお話大好きです。更新頑張ってください!応援してます! (2023年1月15日 10時) (レス) @page4 id: 72d1a3d1f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ダイア | 作成日時:2023年1月12日 15時

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