unusual (ページ16)

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夏休みに入れば必然的に先生には会えなくて

授業中にこっそり先生の写真撮ればよかったなぁとか

音声だけでも録音しとけばよかったなぁとか

そんなことばかり考える日々

1ヶ月も先生を感じることができないなんて
本当に先生不足で倒れちゃう

「ねえ私服の先生ってどんなだと思う？」

『Aの方が詳しいでしょ？知らないよそんなの』

「えへ、そっか！私が1番先生に詳しいもんね」

お目当てのかき氷屋さんに向かうまでの道中も
凛と先生の話ばかり

凛からは暑苦しい〜ってウザがられるけど、

私にとっても先生の話をすればするほど暑くなる

どうしても先生の事考えると熱が入っちゃうから

それでも先生の話をしちゃうのは好きだから、なわけで

『見てA、あの後ろ姿松村先生ぽくない？(笑)』

「え〜どれどれ？
先生インドアだからこんなとこいるわけないよ(笑)」

『ほら、あの白いパンツ履いてる人！いや、でも流石に、』

「…先生だ」

直感的にそう思った

あれは絶対に先生。

あの髪型にあの身長、あの歩き方…間違いない

「せんせい！！」

少し距離があるにもかかわらず、恥ずかしげもなく叫んだ

ゆっくり振り向いた先生に心が跳ねた

あの頃と違って1回だけで振り向いてくれるようになったんだって

だけど、振り向いた笑顔の先生の先にいたのは私ではなくて

『隣歩いてよ』

先生のすぐ後ろを歩く女性

そんな言葉と共にその女性の腕を引くのが見えた

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