unusual (ページ31)

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流れで話は文化祭のことになって

凛に言われてたように先生誘わなきゃ！って思い出す

「うちのクラス何すると思いますか？」

『えー、高地先生のクラスでしょ？無難にプラネタリウムとかじゃないの？』

「違いますよ！カフェです！しかもメイド！メイドカフェ！」

『へー、可愛い狙ったやつだ。高橋さんも着るの？』

「着ます！だから先生に見に来てほしくて！」

途端にどんどん顔色が曇っていく先生

え〜？なんて言いながら本当に渋そうな表情を見せる

そんな嫌そうな顔する？って、私も気持ちが下がってきちゃって

机の上に両腕を置いてうつ伏せになるように頭を下ろした

しばらく時間が経っても先生の声掛けも何もなくて、

あぁ、1人で拗ねて虚しいなって顔を少しあげる

伏せている顔を左側に移して、
微かに射し込む眩しい光に目を閉じる

……え？

耳に僅かに感じた違和感に顔をあげる

視線の先には空中に揺れた先生の手

そして先生の瞳も静かに揺れていて

ゆっくりと自分の手を左耳に移せば、
目で確認しなくても赤く染っていることが分かるくらい熱を帯びている

「せんせ、」

『あっ…ごめん』

スっと手を戻して居心地悪そうに背筋を伸ばした先生

その“ごめん”は何のごめんなの…？

メイドカフェのことで拗ねてた私に対して？

それとも…今、顔に掛かった髪の毛を耳に掛けてくれたこと？

いつもなら絶対に自分から触れてくるようなことしないし、

不意にでも触れないように気をつけているはずなのに

なんで今先生は手を伸ばしたの…？

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