112 ページ22
・
『相手いなくてもA絶対可愛いから着なよ』
「慎太郎まで馬鹿にしてる?」
いつものふざけたときに見せる変顔をしながら
そんなことを言う慎太郎は信用ならない
こんなとき、
きょもがひと言そんなことを口にしてくれたら
絶対に着ていくのに…なんて単純な私の脳内
さっきと変わらずつまんなそうにスマホをいじってるから
やっぱり興味ないんだろうなって
日によって態度が全く違うから本当によくわからない
『慎ちゃんもそう言ってるんだしさ!
私とAだけでも着ていこうよ!』
「慎太郎の言葉鵜呑みにする気?」
『慎ちゃん絶対見たら喜ぶから!ね!』
ジト目で慎太郎を見るけど相変わらずの変顔
陽菜も私を上手く誘導しようとしてるんだろうけど
その方法じゃ全く意味ないからね
だけどまあ、去年は断っちゃったわけだし
「…陽菜着付けしてくれる?」
『え!もちろん!任せて!』
「じゃあ着る」
『キャー!A大好きー!!!』
座ってた椅子から立ち上がってわざわざ抱きしめてきた陽菜
大袈裟にしか見えないけど陽菜が喜ぶなら…いいかな
大好きな陽菜だもん
私も思い切り抱きしめ返した
・
1334人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ダイア | 作成日時:2022年10月19日 22時