星鏡-3- (ページ1)

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｢慎太郎…？｣

『いいじゃんきょも』

｢え？｣

自分の頬をペチン！と叩いて私に視線を戻す

叩いたせいで若干ほっぺが赤くなってて痛そう…

だけど慎太郎はそんなの気にしないでヘラヘラしてる

『そっかーAはきょもが好きなのかー』

｢何回も言わないでよ｣

『…へへ、ごめんごめん』

笑ってるはずなのに、
時おり口をムギュってすぼめてなんとも言えない表情をするから
なんとなく心配になる

仲が良いグループ内に好きな人がいるって

色々迷惑かけちゃうのかな

気遣わせちゃうのかな、とか色々

だからせめて

｢変に告白したりする気はないからね｣

『……』

｢…5人の関係、崩す気もないから｣

それだけは私は気をつけないといけないこと

せっかくできた友だち、卒業するまで絡んでいたいし

自分なりのケジメとして初めて人に伝えたかも

というかケジメ云々の前に告白する勇気が私にはないんだけど

｢だから慎太郎も言わないでね？きょもに｣

なんかの調子でポロッと言っちゃいそうだから念押しね

念には念を、ってよく言うし

ていうかここまできたら樹だけに隠すのって良くないよね

もしかしたら勘づいてるかもしれないし

てか気づいてなかったとしたら、
バレた時に絶対面倒くさくなる。拗ねられる。

でもどのタイミングで伝えるべきなのかな

わざわざ私から実は…なんて言いたくないしなぁ

『…ねえAさ』

頭のなか、ぐるぐる色んなことを考えてると

気まずそうな表情の慎太郎が私を見ていた

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