dream of (ページ28)

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「どっか外出てたの？」

松村『いや？課題してた』

「…ほんっとごめんわざわざ」

松村『まあ、外の空気吸いたかったしいいよ別に』

少し距離をあけて歩くぎこちない距離感

だけど歩幅は確実に私に合わせてくれていて、
何気ない松村くんの優しさをすごく実感する

顔に浴びる冷たい風が気持ちよくて大きく息を吸えば

隣から視線を感じる

「なに？」

松村『さっきのはどういう集まり？』

これでもアルコールが身体に入っているからか、

いつもより松村くんと目が合っても怖くない

むしろ目合わせたいって思っちゃう

だけどそんな私に反するように松村くんはすぐに目を逸らす

「私もわかんない、バイト終わって樹に飲み誘われたら大我くんいたから」

松村『ふーん』

自分から聞いてきたくせに全然興味ないじゃん

もう一度松村くんの方を見てみるけど相変わらず目は合わず、前を向いたまま

「…興味なさそうな返事やめてよ」

松村『いや、大変だなあって思って』

「大変？」

松村『アプローチかけられてるんじゃないの、京本から』

「松村くんまでそういう捉え方するのやめて？」

松村『違うの？てっきり乗り気なのかと』

シンプルに傷ついた

松村くんに何の悪気もなさそうなのが一層

ていうか私のどこを見て乗り気そうに見えたんだろう

やだなあ、なんか悲しさ通り越してムカついてきた

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