dream of (ページ18)

今日:27 hit、昨日:268 hit、合計:84,285 hit

18 ページ18

・

大我くんとのお喋りをしていたらいつもよりあっという間に90分

講義終了の呼び鈴が鳴ったところで
現実に戻る

松村くんが後ろにいるからこの時間は頑張るつもりだったのに……

京本『どしたの？』

「いや…なんでもない」

項垂れる私を不思議そうに見つめる大我くんを置いて
お手洗いに行くためにその場を離れる

大我くんたちはどうかわからないけど私は次の時間も同じ講義室

ヤマちゃんは空きコマの時間だからいつも1人

樹…は確かいないし、大我くんでもいてくれたら楽だなあ

そんなことを考えながら講義室に向かっていると
1人で歩く松村くんの背中

……どうする？声掛ける？

でも声掛けたとして何話せば…？

ていうかそんな急に慣れ慣れしいことしたらビビられる？

私はこの間一緒にご飯食べたことでもう彼のこと友達って思っているけど
松村くんも同じように認識しているとも限らないし…

何とも思っていない人ならここまで悩むことないのに、

松村くんだから、声掛けるかどうかだけで頭を使ってしまう

……いや、ここは

「お疲れ」

松村くんの腕をポンと叩いて左側に並んでみる

松村『…あ、お疲れ』

目を開いて驚いた表情を見せる松村くん

可愛い、そんな気持ちを隠して隣を歩く

・