dream of (ページ14)

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バイトやら帰省やらで年末年始は慌ただしく過ぎていく

そんな日々のなか、
ふと開いてしまうスマホの中の写真フォルダ

あの日、公園で皆で撮った唯一の写真

無意識に拡大してしまうのは
一番後ろで控えめにピースをしている松村くん

関わりをもつ前からずっとなんとなく思っていた

松村くんの服装の雰囲気、私の好きな感じだなあって
でも、ただそれだけだった

他にも好きな雰囲気をしているな～って男の子いるし、

そんなものだよね？

だけど、この間のあの一瞬で…

それでいてこの控えめな性格にどこか興味が湧いてしまった

一度だけ見せてくれたあの優しい微笑みが頭から離れなくて

樹たちはそれをもう何度も見ているんだって考えれば
意味もなく悔しさを覚えてしまう

ただ、もう少し、もっといっぱい松村くんと話してみたいだけ
松村くんのこと、知りたいなって思うだけ

充電をしようと手を伸ばすと指が画面に触れて、
中心に写る人物が松村くんから別の人に変わる

画面の外に見切れる私とその隣で口をむぎゅっとさせている大我くん

この時も隣にいたんだ…なんて今さらすぎる気づき

だけどあの日以来何のアクションもない

6人のライングループ作ったけど
そこから個人的にやり取りをするわけでもないし

樹やヤマちゃんが騒ぎ立てていたようなことは一切起きていない

まあでもそりゃそうだ

言ってもずっと隣にいただけだし、しいて言うなら手を繋がれていたくらい

酔った勢いというにはあまりに小さすぎる出来事

うん、そうだ

きっと大我くんは普段から距離感近めな人なんだ、うん、完結

「明日から、学校…」

こんなに冬休みがもどかしいと感じるのは初めてだった

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