dream of (ページ1)

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恋のタイミングなんて、本当に突然やってくる

欲がない時にそれが舞い込むらしい、なんてものも本当なのかもしれないし

『お前次何飲む？』

「えー、ジントニック」

『また同じのじゃん、何杯目なの』

「好きだもん、樹に文句言われる筋合いありません～」

最初こそ愚痴っていたけど、
こんなお酒の場でも周りをよく見ていて

皆の分の注文を引き受けてくれる樹

樹はバイト先が同じで仲良くなった人

バ先でまず繋がって、それから学部が同じことが判明してより一層…みたいな

『ヤマは？』

『レモンサワーかな』

私の右隣に座っているのはヤマちゃん

ヤマちゃんも同じ学部の子

というかこの場には皆同じ人文学部の人しかいないんだけど

1回生の時のオリエンテーションの説明会が
同じグループになったことで仲良くなれた子

『俺そろそろウーロン茶とかがいいかも』

『俺ブドウサワーで！』

『樹、俺も北斗と同じでウーロン茶』

そしてまともに話すのは始めましての3人

こういう場だからいつもよりは砕けて話せるけど、
冷静に考えればどうしてこのメンツ？って疑問が止まない

…しかも今日はクリスマス

私の前に座る京本くん、その京本くんの隣に座る松村くん

それから私の左隣に座る高地くん

発言からして、松村くんと高地くんはお酒があまり強くなさそう

そんなことを考えていたら一瞬、松村くんと視線が交わった

それだけなのに、すぐに顔に熱が集まった感覚がした

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