愛染 (ページ9)

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『Aさん朝弱いんですか？』

｢うん、大っ嫌い。なんなら朝から始まる学校も嫌だね｣

『ふはは！めちゃくちゃ嫌いじゃないですか(笑)』

何が面白いのかケラケラ笑ってる森本くん

ていうか思ってたより.....

｢敬語、使えるんだ｣

『へ？』

｢さっき樹にめちゃくちゃタメ口きいてたから嫌な感じだなって思って｣

『なんすかそれ！(笑)俺だってそれくらいはちゃんとしてますって』

｢樹とはどんな関係なの？｣

『あ～地元が一緒なんです！
兄貴同士も仲良くて樹も俺にとっては兄貴みたいな！』

森本くんの言葉を聞きながら向こうの席で楽しそうに話してる樹を眺める

地元が一緒、か

自分の知らない樹も全部知ってるんだって事実が少し羨ましく感じた

『ちょっとぶっ込んでもいいですか』

私の顔を伺うように机の上で腕を組んで覗きこんできた森本くん

なにを言われるのかヒヤヒヤしながら、だけど気になるから小さく頷いた

『もしかして樹のこと好きなんですか？』

｢....は、？｣

『なんかモリの中の第六感がそう言ってます』

｢いや......違うよ？別にただの友だち、｣

ニヤニヤしてる森本くんの表情が視界に入った

終わった.....これ終わった.....

『ビンゴだ(笑)』

｢....あの、森本くん、｣

『大丈夫、樹には言わないですから
逆に好きなようにモリを利用しちゃってください』

そんなことを言いながらも
表情はふざけたままだから信用できる気がしないんだけど

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