愛染 (ページ31)

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｢....っ、なになに？もしかして女の子だったりしますかぁ！？？｣

『なんなのお前のそのテンション』

｢いいから、教えてよ｣

『まあ女の子』

自慢するわけでもなく、ただただ当然のように答える
樹がなんだか憎かった

浮かれてる様子でも見せてくれたら
なんとなく、笑って流せたかもしれないのにって

『お前らは？ってAは一緒に行くような男いねえか(笑)』

｢はあ？なにその言い方！....いるし！誘ってくれた子！｣

『へ～、まあそっか、A割と可愛いもんな』

私の意地さえ全部見透かしたかのように

フッと笑ってこの場を去って行った樹

樹が他の女の子と一緒に夏祭り行くのが悔しくて
あんなことを言ってしまったってことさえもバレてるような気がして

『森本くん』

｢へ？｣

『誘ってみたら？樹にあんなこと言った手前誰かと行かなきゃじゃない？』

｢彼も人気者だろうから予定埋まってるよ｣

『....最悪私と一緒に行こうね』

結局いつも優しいみちるに助けられて終わる

でもいいや、みちると行くのが一番気を遣わなくて楽しめるし

いくら森本くんと距離が縮まったとはいえ
委員会で週1回話す関係には変わりないし

｢え～みちるどんな浴衣で行く～？｣

もう頭の中ではみちると行く夏祭り、って置き換えられてた

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