スポットライト (ページ46)

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『ねえ』

｢今度はなんですか？｣

『メシ食い行こうよ』

｢....誰と？｣

『俺と、ふたり』

ファンデーションを塗り終わってタイミング良く田中さんが目を開く

そして至近距離で目が合った

｢....っ、い、行きませんよ｣

『っは！やっぱ可愛い～ウブだね』

言ってもジャニーズだし田中さんだもん
顔はかっこいいに決まってる

この状況で照れないわけがない

『ねえいいからとりあえず頷いて』

｢行きませんってば、田中さん自分の立場わかってます？｣

『....今日の昼飯、ロケ弁』

｢....え？｣

『隣に座って食べよ？』

急に小声になってそう言った田中さん

なんかすごい中高生みたいな約束されたけど

彼の意図が全くわかんなくて首を傾げる

｢....なにか企んでます？｣

『お喋りしたいだけだよタカと』

｢....わかりました｣

そんな純粋そうな瞳で真っ直ぐ見つめられたら流石に断れなかった

きっと純粋そうな瞳をつくっているだけだとは思うけど

田中さんのヘアメイクも全て終わって部屋を出て行くとき

”じゃあきょも先に行くねー”って謎の宣言

まだ部屋に森本さんだっているのに

そしてその後にも“じゃあまた後でねAちゃん”って

わざわざ言わなくて良くない？って思ったけど

何か言おうとしたときには既に田中さんはいなくなってて

すぐに逸らしたけど京本さんと目が合って、やっぱり気まずさが消えなかった

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