恋人ごっこ。-２- (ページ35)

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目覚ましが鳴るより先に目が覚めた

こんなのいつぶりだろう

昨日は泣き疲れて寝た

あのあとすぐにベッドに横になって、
枕に顔を埋めて声が聞こえないようにたくさん泣いた

早起きのわけも知らないお母さんからはすごいわねって褒められた

“まあね”なんて適当に返事をした
こんな顔見られたら泣いたことなんてすぐにバレると思ったから

いそいで冷凍庫から保冷剤を出して腫れた目を冷やす

どうしようかな、今日は眼鏡掛けて行こうかな

どう頑張ったってきっと愛花にはバレちゃうしクラスメイトにも察される

でも北斗にだけは絶対にバレたくなくて
家出る直前まで目を冷やしまくって少しはましになったところで家を出た

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もしかして夢だったのかもしれないって少しの期待を込めて家を出たけど

今までそこにあった北斗の姿はもうなくて

もう本当に終わったんだって実感させられるだけだった

｢....学校ってこんな遠かったっけ｣

北斗のいない通学路は長くて退屈で

たかが６ヶ月、されど６ヶ月

自分の毎日はこんなに北斗で埋め尽くされてたんだって気付いた

それまでは北斗が隣にいないのが当たり前だったのに

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